どうも!あきです。
今回はタイトルにあるように「薄利多売vs厚利少売」どっちがいいか?について本質的な考え方をお伝えしていきます。
この議論は持ち家vs賃貸や一戸建てvsマンションのように白黒ハッキリするような結論にはなりません。
ただし、前提条件や事業フェーズによって薄利多売がいい場合もあれば、厚利少売がいい場合もあります。
その辺の舵をどうすれば取ることができるかについて、お伝えできればと考えています。
大企業や潤沢な資金があって人的リソースもあるなら→薄利多売と厚利少売どっちもあり
個人・中小企業で潤沢な資金や人的リソースがない場合は→厚利少売一択※ただし、ダウンセルで安い商品は用意しておくべき!なぜならお客様を取りこぼさないようにするため!
これが私の薄利多売と厚利少売どっちがいいですか?と聞かれた時の結論になります。
では、詳しく見ていきましょう。
薄利多売とは?その意味も解説
薄利多売とは、商品の利益率は低いものの、大量の商品を販売することで利益を上げるビジネスモデルです。
つまり、一つ一つの商品から得られる利益は少ないものの、販売数を増やすことで全体の売上と利益を伸ばすことを目指します。
多くの顧客を獲得し、売上や利益を拡大しやすいというメリットがある一方、運営の負担や労力が大きくなる、大量の在庫を抱えるリスクがある、サービスの質が低下するといったデメリットも存在します。
成功している企業の実例などは一番下で解説しています。
厚利少売とは?その意味も解説
厚利少売とは、販売する商品の数を少なく抑え、その分利益率を高く設定することで利益を増やすビジネスモデルのことです。
薄利多売のように大量の商品を販売するのではなく、一つ一つの商品の単価を高く設定することで売上や利益を伸ばしていきます。
薄利多売と厚利少売のメリットとデメリットを解説
薄利多売と厚利少売のメリットとデメリットを一覧で紹介します。
薄利多売のメリットとデメリット
メリット
・多くのユーザーを獲得できる:100個の商品を販売するよりも、1,000個の商品を販売した方がより多くのユーザーと接点を持つことができます。ただし、売って終わりの関係ではなく、何かしらの連絡先をゲットしておく施策を打たないと多くのユーザーと接点があっても、あまり意味がありません。
・大量生産によるコスト削減:大量に生産することで、1つあたりの商品の製造コストを下げることが可能になります。 これにより、低価格での販売が可能になります。
・売上や利益を拡大させやすい:ユーザーとの接点が多ければ、そこから口コミやレビューといった方法で商品やブランドの情報を拡散する機会も増えるため、新たなユーザーの獲得に繋がりやすい。売上や利益を拡大させるマーケティング施策を打ちやすくなります。
・知名度向上:低価格な商品を販売することで、多くの人に商品を知ってもらうことができます。 知名度が上がれば、さらに多くの顧客を獲得できる可能性があります。
・リスクを分散できる:一部のユーザーに依存せず多くのユーザーを対象にするため、顧客が離れた際のリスクを分散できます。
デメリット
・利益率が低い:1つあたりの商品の利益率が低いため、多くの商品を販売する必要があります。
・価格競争に巻き込まれやすい:競合他社がさらに低価格な商品を販売した場合、価格競争に巻き込まれてしまい、利益を確保することが難しくなる可能性があります。
・運営の負担や労力が大きくなる:多くのユーザーを相手に事業を展開するため、運営の負担や労力が大きくなります。ECなら受注対応から決済処理、ピッキング、梱包、発送、アフターフォローなどなど、数多くのオペレーションをこなさなければなりません。大量のユーザーを相手にするとなると、それだけ作業の工数が増えてしまいます。
・大量の在庫を持つリスクが生まれる:大量の商品を販売するということは、在庫を大量に抱えておく必要があります。もし商品が売れなかった際は、大量の在庫を抱えるリスクがあります。
・サービスの質が低下する可能性がある:多くのユーザーを相手にするため、サービスの質が低下することでクレームに繋がるリスクも考えられます。
厚利少売のメリットとデメリット
メリット
・利益を確保しやすい:利益率が高いということは、価格設定が高くなるため、販売数が少なくても利益を確保しやすくなります。
・価格競争に巻き込まれにくい:高価格帯の商品を扱うため、低価格帯で競争する必要がなく、価格競争に巻き込まれにくいです。
・サービスの質を上げられる:顧客一人一人とじっくり向き合えるため、サービスの質を向上させることができます。
・ブランドイメージの向上:高価格な商品は、高級感や特別感を与えるため、ブランドイメージの向上に繋がります。
・在庫リスクの軽減:大量に商品を仕入れる必要がないため、在庫を抱えるリスクを減らすことができます。
デメリット
・商品を販売する難易度が高い:高価格な商品は、顧客にとって購入のハードルが高いため、顧客獲得が難しい場合があります。
・販売数が少ないため、売上規模が大きくなりにくい:多くの商品を販売する薄利多売に比べて、売上規模が小さくなる傾向があります。
・マーケティングコストがかかる:顧客ターゲットを絞り込んだマーケティング戦略が必要になるため、マーケティングコストがかかる場合があります。
・ビジネスの拡大に時間がかかる:大量に顧客を獲得するビジネスモデルではないため、事業を拡大するのに時間がかかります。
・きめ細かなサービスが必須:顧客は高価格な商品に見合った、きめ細かなサービスを求めるため、顧客満足度を維持するための努力が欠かせません。
薄利多売と厚利少売どっちがいいの?
ここまで読んでメリットとデメリットがあることは分かったと思いますが、結局どっちを選択すればいいのか?についてお話しします。
大企業や潤沢な資金があって人的リソースもあるなら→薄利多売と厚利少売どっちもあり
個人・中小企業で潤沢な資金や人的リソースがない場合は→厚利少売一択
この結論について深ぼって見ていきましょう。
薄利多売は個人や中小企業で潤沢な資金や人的リソースがない場合は、難しいと思います。
なぜなら、大量生産や販売網の確保、サポート体制など人的リソースを多く必要とするビジネスモデルが薄利多売だからです。
また、大手が潤沢な資金を持って参入してきた時点で、価格競争において負けます。
大手企業は大量生産によって原価を安く抑え、価格競争力があるため、個人や中小企業は同じ土俵で戦うと利益を出しにくくなることは間違いないです。
なので、個人や中小企業で潤沢な資金や人的リソースがない場合は厚利少売でビジネスを行うのが吉でしょう。
ただし、高額商品だけを取り扱う必要はありません。
主力商品は厚利少売の考え方でいいですが、高額商品だけのラインナップだと、値段を見て買わない層が絶対に一定数います。
そんな時にダウンセル(別の安い商品を提案すること)をすることで、値段が高くて購入しなかった層にもアプローチすることができるので、お客様の取りこぼしが少なくなります
また、ダウンセルをしたけど、何にも購入しなかった層がいたとしても、お客様と何かしらの接点(こちらから連絡できる手段)を獲得し、メルマガなどで有益な情報を発信し続けることで、信頼を獲得し、商品を購入してくれるお客さんに変化してくれる可能性があります。
厚利少売で成功させるには、少ないお客様でも高い購入率を維持することが成功のポイントです。
購入率を上げる施策などについては、完全無料で壁打ち相談会をやっているので、是非お話ししましょう。
大企業や潤沢な資金があって、人的リソースもあるなら、薄利多売と厚利少売どっちを選択しても良いでしょう。
潤沢な資金を元に大量生産して、他社を圧倒するコストパフォーマンスで勝負してもいいし、莫大な広告費をかけて宣伝しまくって売ってもいいと思います。
このように事業者のフェーズや前提条件で打てる施策なども変わってくるので、一概に薄利多売と厚利少売どっちがいいのかとは言えないのです。
ただし、多くの方はビジネスを楽に回すなら高額商品を取り扱って売った方がビジネスが上手くいきやすいことは間違いないですね。
例えば100万の講座があったとして、1人1万円で100人に売るのと50万円にして2人に売るのでは、購入してもらうまでのハードルは100人の方が低いですが、購入した後のサポートに関しては1人で100人見なくてはいけないので、大変です。
それよりも2人に売ることができれば、濃いサポートができそうですよね。
そうなるとクレームなどが生まれる可能性も低くなります。
1人1万円で100人に売る場合はサポートなしで売り切り型にすればいいとかはありますが、サポート付きの場合は100人に売ることは目先の利益を取りに行って、自分で自分の首を締めることに繋がるので注意しましょう。
1000人来てもパンクしない!と言えるような設計なしに、買ってくれる人がいるからと言って売りまくると大変なことになります。
オンラインサロンとかも計画なしで始めたら途中でやめることができなくなるので、結構地獄です。
薄利多売と厚利少売を成功させるポイントを成功させるポイントについて解説
ここからは薄利多売と厚利少売を自分のビジネスで行っていく場合の、成功ポイントについて解説していきます。
薄利多売を成功させるポイント
・徹底的なコスト管理:薄利多売では、利益率が低いため、コスト管理が非常に重要になります。製造コスト、仕入れコスト、物流コストなどを徹底的に削減し、競争力のある価格を設定する必要があります。
・効率的な販売網の構築:大量に商品を販売するためには、効率的な販売網を構築する必要があります。オンライン販売、卸売、小売など、様々な販売チャネルを検討し、最適な組み合わせを見つけ出すことが重要です。
・差別化できる要素の付加:価格だけで勝負すると、競合との差別化が難しくなります。品質、デザイン、機能、サービスなど、他の商品との差別化を図る要素を付加することで、顧客に選ばれる商品にする必要があります。
・ターゲット顧客の明確化:誰に商品を販売するのかを明確にすることが重要です。ターゲット顧客のニーズを把握し、そのニーズに合った商品を開発することで、売上を伸ばすことができます。
・資金力:大量生産、在庫管理、販売促進など、薄利多売には多くの資金が必要になります。安定した事業運営のためには、十分な資金を確保しておくことが重要です。
・人材の確保:大量生産、販売、顧客対応など、薄利多売には多くの人材が必要になります。効率的な事業運営のためには、優秀な人材を確保し、適切に配置する必要があります。
・顧客ターゲットの明確化:誰に、どのような価値を提供するのかを明確にすることが重要です。ターゲット顧客のニーズやウォンツを深く理解し、それに応える高付加価値商品を開発する必要があります。
・商品の差別化:高価格な商品を販売するためには、他の商品との差別化が不可欠です。品質、デザイン、機能、ブランド、ストーリーなど、顧客に「価格以上の価値」を感じさせる要素を盛り込む必要があります。
・高い販売スキル:高価格な商品を販売するためには、顧客の購買意欲を高める高い販売スキルが必要になります。商品の価値を効果的に伝え、顧客の疑問や不安を解消できるコミュニケーション能力が求められます。
・効果的なマーケティング戦略:限られた顧客に効果的にアプローチするため、ターゲットを絞り込んだマーケティング戦略が重要になります。広告、PR、SNS、口コミなど、様々なマーケティング手法を検討し、最適な組み合わせを見つけ出すことが重要です。
・顧客との長期的な関係構築:一度商品を購入してくれた顧客との関係を継続的に構築することで、リピート購入や口コミによる新規顧客獲得を促進することができます。丁寧なアフターフォローや顧客とのコミュニケーションを大切にする必要があります。
・ブランドイメージの構築:高価格帯の商品を販売するためには、高級感、信頼感、特別感などを提供できるブランドイメージを構築する必要があります。顧客体験全体を通して、一貫したブランドメッセージを発信することが重要です。
ここに書いてある、薄利多売と厚利少売は一般的な成功ポイントです。
全てを確実に遂行する必要はありません。
例えば、商品の差別化であれば、コンサルティングなどをやっている方は人(属人性)は既に差別化できています。
説明するのが上手いことや、優しく教えられること、声のトーン、雰囲気などなど。
あなたという人で評価されている場合は無理して、差別化とか考えなくても大丈夫です。
なぜなら、あなたと全く同じクローンみたいな人はいないからです!あなたの個性で既に差別化できていると言うことです。
このように自分が提供している商品やサービスによっては、無理して上記で書いた全ての成功ポイントを押さえる必要はありません。
薄利多売と厚利少売で成功している企業とその商品について
ここからは実際に薄利多売と厚利少売で成功している企業とどんな商品を販売しているのか?について見ていきましょう。
薄利多売で成功している企業とその商品
世界最大のファストフードチェーンであるマクドナルドは、低価格と効率的なオペレーションで成功を収めています。徹底したコスト管理、標準化されたオペレーション、大規模なサプライチェーンの構築により、低価格と安定供給を実現しています。また、世界中に展開することでスケールメリットを活かし、収益を拡大しています。
カジュアル衣料品ブランドのユニクロは、低価格と高品質を両立させたSPA (製造小売) モデルで成功しています。自社で企画・製造・販売を行うことで中間コストを削減し、低価格を実現しています。また、ベーシックなデザインで幅広い顧客層にアピールし、大量販売による収益拡大を実現しています。
成功要因
・徹底的なコスト削減
・効率的なオペレーション
・魅力的な価格設定
・幅広い顧客層への訴求
厚利少売で成功している企業とその商品
高級ブランドのエルメスは、高品質な素材、職人の技術、限定販売戦略などにより、高いブランド価値を確立し、厚利少売で成功を収めています。顧客は製品の品質だけでなく、ブランドが持つストーリーや希少性にも価値を感じ、高価格でも購入しています。
高級スポーツカーメーカーのフェラーリは、高性能なエンジン、美しいデザイン、限定生産などにより、高いブランド価値を維持し、厚利少売を実現しています。顧客はフェラーリを所有することで得られるステータスや特別な体験に価値を感じ、高価格を支払います。
成功要因
・明確な顧客ターゲット
・高い品質と独自性の提供
・ブランド価値の向上
・顧客との密接な関係構築
・専門性の追求と結果へのコミット
まとめ
薄利多売と厚利少売は、どちらが優れているということはなく、それぞれのビジネスモデルに合った戦略を実行することで成功することができます。
重要なのは、自社の強みと弱み、市場環境、顧客ニーズなどを分析し、最適なビジネスモデルを選択することです。
もし、今売り上げが伸びなくて悩んでいる方や次の最適な一手が思い浮かばない!と言う方は、お気軽に無料相談に来てください。
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