どうも!あきです。
今回はカスタマージャーニーについて完全解説していきます。
このカスタマージャーニーを理解することで、顧客の解像度を上げることができるようになります。
お客様が抱えている真の課題や要求を見つけ出すことができるので、効果的な施策を打ったり、適切な投資を実施することができるようになるので、お金や労力を無駄にするリスクが激減します。
また、今回の記事の特典としてカスタマージャーニーマップを作成する方法をまとめたスライド(全14枚)を無料でプレゼントしています。
スライドだけでも受け取って帰ってください。
記事も一緒に読むことで、カスタマージャーニーについて完璧に理解できるようになります。
では早速見ていきましょう。
カスタマージャーニーとは?
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスと出会い、購入、利用、そして再購入に至るまでのプロセスを、「旅」に例えた概念です。
顧客がどのように商品やブランドを認知し、興味を持ち、購入を検討し、最終的に購入に至るのか、その道筋を可視化します。
顧客の行動や心理、感情の変化を時系列で捉え、分析することで、顧客体験の全体像を理解することができます。
現代社会では、顧客が情報を得る手段が多様化し、購買プロセスも複雑化しています。
インターネットやスマートフォンの普及により、顧客はいつでもどこでも情報収集が可能となり、比較検討サイトや口コミサイトなども活用しながら、自らのニーズに合った商品やサービスを探し求めるようになりました。
このような状況下において、顧客の行動を深く理解し、最適なタイミングで適切な情報やサービスを提供するために、カスタマージャーニーの概念を理解しておくことは非常に重要性なのです。
ペルソナとの違い
カスタマージャニー=ペルソナでしょ!と思っている方もいますが、それは間違いです。
どちらも顧客理解を深めると言う意味では同じですが、以下のような違いがあります。
・ペルソナは顧客の人物像を具体的に描いたもの
属性情報(年齢、性別、職業、居住地、家族構成、年収など)や趣味嗜好、行動傾向、ライフスタイル、価値観などを含みます。ペルソナは「どのような人が顧客なのか」を明確にするために作成します。
・カスタマージャーニー
ペルソナが商品やサービスとどのように関わっていくのか、その行動プロセスを時系列で描いたもの です。ペルソナを「主人公」として、商品やサービスの認知から購入、利用、再購入に至るまでの「旅」を可視化します。カスタマージャーニーは「顧客がどのように行動するのか」を理解するために作成します。
つまり、ペルソナは静的な顧客像であるのに対し、カスタマージャーニーは動的な顧客の行動プロセスを表しています。
カスタマージャーニーとペルソナは合わせて使うことで、より高い効果を発揮します!※後ほど、詳しく説明しています。
ユーザーシナリオとユーザーストーリーマップとの違い
ペルソナの他にも勘違いされやすい手法として、ユーザーシナリオとユーザーストーリーマップがあります。
せっかくなので、両者の違いも見ていきましょう。
・ユーザーシナリオは、ユーザーが特定の状況下でどのように製品やサービスを利用するのかを、具体的なストーリー形式で記述したものです。主にテキストベースで表現され、ユーザーの行動、思考、感情を詳細に描写することで、製品やサービスの改善点や新たなニーズを発見することを目的とします。主にUXデザイン系の人が使う手法になります。
・ユーザーストーリーマップは、主にアジャイル開発において、開発チームがユーザーのニーズを理解し、開発する機能の優先順位を決定するために用いられる手法です。ユーザーストーリーと呼ばれる、ユーザーのニーズを簡潔に記述したカードを、時系列で並べたり、重要度に応じて分類したりすることで、開発チーム全体で共通認識を持ち、開発プロセスを効率化することを目的とします。
どちらの方法もペルソナを用いて、顧客の解像度をあげることを目的としている。
従来のカスタマージャーニーと現代のカスタマージャーニーの違い
従来のカスタマージャーニーは、顧客が商品やサービスの認知から購入に至るまでを、直線的なプロセスとして捉えていました。
一方、現代のカスタマージャーニーは、インターネットやスマートフォンの普及により情報過多となり、顧客の購買行動が複雑化している点を考慮する必要があります。
顧客がYouTubeを見て商品を購入してくれたとしても、その顧客がレビューなどでYouTubeを見て購入しました。と書いてくれない限り、購買行動が複雑化しすぎていて、旅の道筋が追えなくなってきてる問題があります。
もう少し理解しやすく言語化すると
・タッチポイントの多様化
従来は、テレビCMや新聞広告、店頭などが主なタッチポイントでしたが、現代では、検索サイト、SNS、口コミサイト、比較サイトなど、オンラインのタッチポイントが大幅に増加しました。また、顧客はこれらのオンラインとオフラインのタッチポイントを行き来しながら、情報収集や購買決定を行います。
・購買行動の複雑化
従来は、企業が一方的に情報を発信し、顧客がそれを受け取るという構図でしたが、現代では、顧客が自ら積極的に情報収集を行い、比較検討を繰り返しながら購買決定を行うようになりました。また、 SNS で商品を購入できたり、個人の生活が多様化したことで、従来のカスタマージャーニーでは想定していなかった行動パターンも増えています。
・コミュニケーションの双方向化
従来は、企業から顧客への一方的な情報発信が中心でしたが、現代では、SNSなどを通じて顧客と企業が双方向にコミュニケーションをとることが可能になりました。顧客は企業に質問したり、意見を述べたり、他の顧客と情報交換したりしながら、購買プロセスを進めていきます。
複雑化しているので、私が思うに泥臭いコミュニケーションを徹底的にやればいいと思います。1対多数ではなくCS(カスタマーサポート)部隊を入れて徹底的に1対1でお客様とコミュニケーションを取れば良いと思います。今はAIで回答することもできるので、そのようなCSをお金があるのであれば組むのが最強だと思います。最終的にどんなビジネスだろうとお金を払う人は人間ですからね!
今言った結論でこの記事が終わってしまうので、しっかりと現在でも有効なカスタマージャーニーの作り方などを見ていきましょう。
カスタマージャーニーマップとは?
カスタマージャーニーとカスタマージャーニーマップって違うの?って思いましたよね。
マップが付くので感が鋭い方なら分かると思いますが、今一度微妙な違いを見てみましょう。
・カスタマージャーニー
顧客が商品やサービスを認知し、購入や利用、リピートに至るまでの一連のプロセスを指します。
顧客の行動、感情、思考の変化を含む「顧客の旅」を表す概念のこと。
・カスタマージャーニーマップ
簡単に言えば、カスタマージャーニーを視覚的に表現したものです。
顧客の行動、感情、思考を時系列に沿って図示したツールです。
通常、横軸に時系列での顧客行動、縦軸に心理・感情や接触チャネルなどを配置します。
カスタマジャーニーを作ろう!
じゃーカスタマジャーニーマップが必要だね!
こんな会話が成り立ちますね!
つまり、カスタマージャーニーは顧客体験のプロセス全体を指す概念であり、カスタマージャーニーマップはそのプロセスを可視化したツールのことです。
カスタマージャーニーマップの種類について
一口にカスタマージャーニーマップと言ってもいくつかの種類があるので、どのマップを作成するのがベストなのか検討してみてください。
タイムライン型
最も一般的なタイプで、顧客の行動を時系列に沿って直線的に表現します。
シンプルで見やすく、顧客体験の流れを把握しやすいというメリットがあります。
・横軸に顧客の購買プロセス(認知、興味・関心、比較検討、購入、利用、リピートなど)
・縦軸に顧客の行動、感情、思考、タッチポイント、企業側の施策などを配置します。
新規顧客獲得のプロセスを可視化する、既存顧客の購買プロセスを分析する、サービス利用状況を把握する、などに適しています。
サイクル型
購入後も継続的な関係を築くサービス(サブスクリプション型など)に適したタイプです。
顧客との関係性の継続を重視し、顧客がサービスを継続利用する過程を円環状に表現します。
タイムライン型のようにゴールがあるわけではなく、顧客の行動が循環する作りになっているため、何度も繰り返し利用する商品やサービス(スマートフォンのように購入から2〜3年で新機種に買い替える商品など)に適しています。
ステータス型
顧客の心理的な状態や行動段階を中心としたマップです。
顧客がどのような段階を経て購入に至るのか、その過程での心理状態を可視化します。
感情曲線型
各タッチポイントにおける顧客の感情の起伏をグラフで表現するタイプです。
顧客体験のポジティブ・ネガティブなポイントを明確化することで、改善すべき点を把握することができます。
カスタマージャーニーマップの種類を選ぶ上でのポイント
どの種類が最適かは、目的や対象、そして利用シーンによって異なります。
・新規顧客獲得:を目的とする場合は、シンプルで見やすい 線形型 が適しています。
・顧客ロイヤルティ向上や顧客エンゲージメント強化を目的とする場合は、顧客との関係性を継続的に捉えるサイクル型が有効です。
・顧客体験の質向上を目的とする場合は、顧客の感情を可視化する感情曲線型が役立ちます。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社の課題や目的に最適な種類を選択することが重要です。
一番いい方法は実際に自分がお客さんとして、サービスを体験し、その体験を可視化するマップを感情の起伏などもメモしながら作成すると良いです。
カスタマージャーニーマップを作成するメリット
顧客理解の深化
顧客の行動、心理、感情を可視化することで、顧客がどのようなプロセスを経て購入に至るのか、どのような点で満足し、どのような点で不満を感じているのかを深く理解することができます。
顧客の潜在的なニーズや課題を把握することで、顧客体験を向上させるための施策を立案することができます。
まずは上手くいっていない箇所の特定をし、適切なマーケティング施策を打ちましょう。
社内認識の統一
部門や担当領域を超えて、顧客に対する認識を全社で統一することができます。
顧客との接点を持つすべての関係者が、同じ顧客像とゴールを共有することで、一貫性のある顧客体験を提供することができます。
マーケティング施策の効果最大化
カスタマージャーニーマップを作成することで、「ニーズ・商品認知・購入・利用」といった顧客ごとの段階において、とるべき施策が明確になります。
施策の目的が明確になることで、余計なコストを削減でき、人的リソースや予算を有効的に活用できます。
他にも、顧客の行動をタッチポイントごとに細分化することで、具体的な課題を発見しやすくなるため、マーケティング施策の抜けや漏れを発見することができます。
ユーザーの行動変容につながるトリガーや、期待する行動への遷移を阻むボトルネックを把握することで、施策の精度を高めることができます。
顧客体験(CX)の向上
カスタマージャーニーは、顧客との接点をその場限りの「点」でとらえるのではなく、時系列で継続していく旅のプロセスとして「線」で捉えます。
つまり企業やブランドにとって、一度購入してもらえば終わりなのではなく、長期的に良い関係性を維持することが重要です。
顧客との良い関係性を長く築いていくために、カスタマージャーニーの設計は大きく役立ちます。
カスタマージャーニーマップを作成するデメリット
作成の手間と時間
顧客の行動や心理を深く理解するためには、市場調査、顧客インタビュー、データ分析など、多くの時間と労力を要します。
関係部署との調整や情報収集にも時間がかかるため、作成には相応の準備と計画が必要です。
情報収集の難しさ
特に感情や心理といった定性的な情報の収集は容易ではありません。
顧客自身も自分の行動や心理を明確に言語化できない場合があり、正確な情報を得ることが難しいケースもあります。
最新の状態を維持するのが難しい
顧客の行動や市場環境は常に変化するため、一度作成したマップも定期的に見直し、更新する必要があります。
変化への対応を怠ると、マップが現実と乖離し、効果を発揮できなくなる可能性があります。
必ずしも課題解決に繋がるとは限らない
カスタマージャーニーマップはあくまで顧客理解を深め、施策の方向性を定めるためのツールであり、作成しただけで売上が向上するわけではありません。
作成したマップに基づいて適切な施策を実行し、効果検証を行う必要があります。
担当者によって解釈が異なる
カスタマージャーニーマップはあくまで顧客理解を深め、施策の方向性を定めるためのツールであり、作成しただけで売上が向上するわけではありません。
作成したマップに基づいて適切な施策を実行し、効果検証を行う必要があります。
カスタマージャーニーマップの作成方法
カスタマージャーニーマップの作成方法をここで詳しく説明するととんでもない長さになるので、理解しやすいようにスライドにまとめました。
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他にも多数の特典を用意しています。
カスタマージャーニーマップ作成時の注意点
ファクトベースで作成すること
担当者の願望や要望が強く反映されすぎると、顧客の実態と乖離してしまい、顧客視点でのマーケティング施策にならない可能性があります。
顧客に関する情報収集には、顧客のSNS投稿、自社のSNSアカウントへのメッセージ、アンケート調査、顧客への直接ヒアリングなどが挙げられます。
シンプルに作成する
最初から完全なカスタマージャーニーマップを作ろうとすると、複雑になりすぎて柔軟な施策が打てなくなります。
顧客理解を深め、ブラッシュアップを繰り返しながら完成を目指しましょう。
定期的な更新
ビジネスの状況は時間の経過とともに変化し続けるため、カスタマージャーニーマップを構成する顧客との接点についても、定期的な更新・メンテナンスを行う必要があります。
状況の変化に合わせてアップデートを行い、常に最適なパフォーマンスを発揮できるようにしておくことが重要です。
企業の願望を反映しすぎない
企業側の「こうあって欲しい」「顧客はきっとこう動くはずだ」という願望を強く反映してしまうと、現実的には実現しづらいマップになってしまいます。
調査やデータにもとづいた情報を使用し、データのない部分については仮説検証を行いましょう。
自社以外のタッチポイントも洗い出す
タッチポイントには、自社の施策として仕掛けている接点(広告、販促など)だけでなく、友人同士の口コミや一般消費者によるSNS投稿なども含まれます。
企業のコントロール外にあるタッチポイントにも気付き、可視化することは、有益なカスタマージャーニーマップの作成に繋がります。
カスタマージャーニーマップの活用事例
カスタマージャーニーマップを使った具体的な活用事例としては以下があります。
オイシックス・ラ・大地
有機野菜などを販売するオイシックス・ラ・大地では、顧客が「おすすめ食材がカートに入ったまま不要な食材を買ってしまう」という不満から解約が多いという課題を抱えていました。
そこで、商品選定から購入までのカスタマージャーニーを再定義し、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使って顧客の状況に合わせたタイミングとチャネルでコミュニケーションを行うようにしました。
その結果、解約リスクの大幅削減と顧客満足度向上を実現しました。
イケア
家具販売のイケアでは、顧客が家具を探している際に、関連商品を近くに配置することで、顧客の購買意欲を高めています。
例えば、ベッドルームの家具を探している顧客に対して、枕やシーツなどの関連商品を近くに配置することで、顧客がこれらの商品も一緒に購入する可能性を高めています。
行った方は分かると思いますが、まずは様々なシチュエーションのショールームを順路に沿って約1時間歩いて見せられて、そこで気に入った物を見つけて、購入する流れになっています。
カスタマージャーニーまとめ
カスタマージャーニーとは、顧客が商品やサービスと出会い、購入、利用、そして再購入に至るまでのプロセスを「旅」に例えた概念です。 顧客の行動や心理、感情の変化を時系列で捉え、分析することで、顧客体験の全体像を理解することができます。 特に、インターネットやスマートフォンの普及により顧客の購買行動が複雑化している現代において、カスタマージャーニーを理解することは非常に重要です。
カスタマージャーニーとペルソナの違い
- ペルソナは、顧客の人物像を具体的に描いたものであり、「どのような人が顧客なのか」を明確にするために作成します。
- カスタマージャーニーは、ペルソナが商品やサービスとどのように関わっていくのか、その行動プロセスを時系列で描いたものであり、「顧客はどのように行動するのか」を理解するために作成します。
従来のカスタマージャーニーと現代のカスタマージャーニーの違い
現代のカスタマージャーニーは、インターネットやスマートフォンの普及により、以下の点が従来と大きく異なります。
- タッチポイントの多様化: オンラインのタッチポイントが大幅に増加し、顧客はオンラインとオフラインのタッチポイントを行き来しながら情報収集や購買決定を行います。
- 購買行動の複雑化: 顧客は自ら積極的に情報収集を行い、比較検討を繰り返しながら購買決定を行います。
- コミュニケーションの双方向化: SNSなどを通じて顧客と企業が双方向にコミュニケーションをとることが可能になりました。
カスタマージャーニーマップとは
カスタマージャーニーマップは、カスタマージャーニーを視覚的に表現したツールです。 顧客の行動、感情、思考を時系列に沿って図示することで、顧客体験をより深く理解することができます。
カスタマージャーニーマップの種類
- タイムライン型: 顧客の行動を時系列に沿って直線的に表現します。
- サイクル型: 購入後も継続的な関係を築くサービスに適したタイプで、顧客の行動が循環する様子を表現します。
- ステータス型: 顧客の心理的な状態や行動段階を中心としたマップです。
- 感情曲線型: 各タッチポイントにおける顧客の感情の起伏をグラフで表現します。
カスタマージャーニーマップを作成するメリット
- 顧客理解の深化
- 社内認識の統一
- マーケティング施策の効果最大化
- 顧客体験 (CX) の向上
カスタマージャーニーマップを作成するデメリット
- 作成の手間と時間
- 情報収集の難しさ
- 最新の状態を維持するのが難しい
- 必ずしも課題解決に繋がるとは限らない
- 担当者によって解釈が異なる
カスタマージャーニーマップ作成時の注意点
- ファクトベースで作成すること
- シンプルに作成する
- 定期的な更新
- 企業の願望を反映しすぎない
- 自社以外のタッチポイントも洗い出す
カスタマージャーニーマップの活用事例
- オイシックス・ラ・大地: カスタマージャーニーを再定義し、MAツールを使って顧客の状況に合わせたコミュニケーションを行うようにした結果、解約リスクの大幅削減と顧客満足度向上を実現しました。
- イケア: 関連商品を近くに配置することで顧客の購買意欲を高めています。
カスタマージャーニーマップは、顧客理解を深め、顧客体験を向上させるための強力なツールです。 上記のポイントを踏まえ、効果的に活用していくことが重要です。
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