このページでわかること
こんにちは、あきです。
この回は、Google広告マスター講座の第35回です。前回の第34回では、レポートのどの数字をどの順番で見るかを扱いました。そこで「無駄な費用を見つけるのに、いちばん効くレポート」と書いたのが、この回の検索語句レポートです。
先に結論を出します。
除外キーワードは、検索語句レポートを「費用の多い順」に並べて、上から見るのがいちばん速いです。検索語句は何千行にもなりますが、費用の大半は上の1割に集まっています。下の行を1つずつ読む必要はありません。
もう1つ、知っておいてほしいことがあります。検索語句レポートには、すべての検索語句が出るわけではありません。出てこない語句にも費用が使われているので、レポートだけで「無駄はすべて止めた」とは言えません。

運用中のアカウントで、直近90日の検索語句を数えました。
| 見たもの | 結果 |
|---|---|
| 検索語句が出ていたアカウント | 6アカウント |
| 費用の多い上位1割の検索語句が、費用に占める割合 | 61.8%から89.7%(5アカウント) |
| 表示が1回以下の検索語句の割合 | 16.7%から47.3% |
| クリックされた検索語句のうち、コンバージョンが1件以上あったもの | 0.3%から6.0% |
| 検索語句として出てきた費用が、検索キャンペーンの費用に占める割合 | 49%から88%(5アカウント) |
Google広告APIで2026年10月10日に集計しました。期間は2026年7月11日から10月8日までの90日です。
上位1割の検索語句に、費用の6割から9割が集まっていました。逆に言えば、下の9割は、ほとんどが1回か2回しか出ていない語句です。見るべきは上の1割です。
そして、検索キャンペーンの費用のうち、検索語句として名前が出ていたのは5割から9割でした。残りの1割から5割は、語句が分からないまま使われています。この回の7章で、その部分にどう向き合うかを扱います。
この回のゴールは3つです。
- 検索語句レポートを開き、費用の多い順に並べて、除外する語句を選べる
- 除外キーワードのマッチタイプを選び分け、出したい検索まで止めない
- 除外キーワードリストを作り、複数のキャンペーンにまとめて当てられる
所要時間は40分です。管理画面で検索語句レポートを開いた状態で読み進めてください。
この回で使う「除外キーワード判定シート」を、私のLINEで配布しています。業種別の除外候補12業種、マッチタイプの選び方、除外する前の確認表をまとめました。
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1. 検索語句とキーワードは違う
最初に、2つの言葉を分けておきます。

| 言葉 | 誰が決めるか | 例 |
|---|---|---|
| キーワード | 広告主が広告グループに登録する | 「バラ」 |
| 検索語句 | お客様が検索窓に打つ | 「赤いバラ」「バラ 通販 即日」 |
公式ヘルプの例では、花屋が「バラ」というキーワードを登録していると、「赤いバラ」と検索した人に広告が出ることがあります。このときの「赤いバラ」が検索語句です。(出典 Google広告ヘルプ 検索語句レポートについて 2026年10月10日確認)
登録したキーワードと、実際に広告が出た検索語句は、同じではありません。フレーズ一致や部分一致(インテント マッチ)では、登録した言葉を含む検索や、意味が近い検索にも広告が出ます。マッチタイプの仕組みは第15回で扱いました。
だから、出したくない検索に出ていないかを、検索語句で確かめる必要があります。ここで見つけた出したくない語句を登録するのが、除外キーワードです。
2. 検索語句レポートを開く

手順
1. 左のメニューで「キャンペーン」を選ぶ 2. 「分析情報とレポート」の中の「検索語句」を開く 3. 期間を、直近の30日か90日にする
公式ヘルプには、表の上にある4つのボタンの役割が書かれています。表示項目を変えるボタン、ダウンロードのボタン、時間やコンバージョン、デバイス、ネットワークで分けるボタン、表を広げるボタンです。
先に足しておく2つの列
検索語句レポートには、最初から出ていない大事な列が2つあります。
| 列 | 何が分かるか |
|---|---|
| キーワード | その検索語句で広告を出したのは、どのキーワードか |
| マッチタイプ | 検索語句とキーワードがどの形で一致したか |
公式ヘルプによると、[キーワード]の列は最初は表示されていません。表示項目のボタンから足しておきます。この2つがあると、「どのキーワードが、どんな検索まで拾っているか」が見えます。
期間は30日か90日
期間が短いと、1回ずつしか出ていない語句ばかりが並び、判断に使える行が少なくなります。冒頭の表のとおり、表示が1回以下の語句は全体の2割から5割を占めていました。費用の多い順に並べたときに、上に十分な数の行が出る期間を選びます。
3. 費用の多い順に並べて、上から見る
ここがこの回の中心です。

検索語句レポートを開いたら、「費用」の列の見出しを押して、多い順に並べます。上から順に、次の3つで判断します。
1. この検索をした人は、自分の商品を買う、または問い合わせる可能性があるか 2. 費用がかかっているのに、コンバージョンが0件か 3. 同じ形の語句が、ほかにも並んでいないか
1つ目で「可能性がない」と言える語句だけを、除外の候補にします。2つ目は、1つ目の判断を後押しする材料です。
コンバージョン0件だけで決めない
冒頭の表のとおり、クリックされた検索語句のうち、90日でコンバージョンが1件以上あったのは0.3%から6.0%でした。

つまり、ほとんどの検索語句はコンバージョン0件です。「0件だから除外」で機械的に進めると、出したい検索までまとめて止めることになります。コンバージョンは、少数の語句に集まって起きるものです。
0件の語句を除外するのは、検索の意図がはっきり違うときだけにします。意図が合っている語句で0件なら、除外ではなく、広告文や飛び先のページを疑うほうが先です。
除外の候補になりやすい語句
業種を問わず、除外の候補になりやすい語句の型があります。

| 型 | 例 | なぜ候補か |
|---|---|---|
| お金を払うつもりがない | 無料、タダ、自作、DIY | 有料の商品やサービスと合わない |
| 働き手を探している | 求人、バイト、採用、年収 | お客様ではなく求職者が来る |
| 調べものだけ | とは、意味、やり方、仕組み | 申し込む前の段階 |
| 別の商品 | 似た名前の別物 | 目的の商品と違う |
| 場所が違う | 商圏の外の地名 | 来店できない |
| すでにお客様 | ログイン、解約、マイページ | 新しいお客様ではない |
ただし、これは機械的に当てはめるものではありません。「やり方」で調べる人が、そのあとにサービスを頼む商売もあります。自分の商売で、その検索をした人が最後にお金を払うかで決めてください。
4. 検索語句から除外キーワードに追加する
検索語句レポートの画面から、そのまま除外キーワードに追加できます。

手順
1. 除外したい検索語句のチェックボックスをオンにする 2. 表の上に出る「除外キーワードとして追加」を押す 3. 追加先を選ぶ。広告グループ、キャンペーン、既存の除外キーワードリスト、新しい除外キーワードリストのどれか 4. マッチタイプを確かめる 5. 「保存」を押す
ここで1つ、大事な注意があります。公式ヘルプによると、検索語句レポートから検索キャンペーンに追加される除外キーワードは、最初は完全一致になります。(出典 Google広告ヘルプ 検索語句レポートを使って除外キーワードの候補を取得する 2026年10月10日確認)
完全一致の除外は、その検索語句とぴったり同じ検索しか止めません。「バラ 無料」を完全一致で除外しても、「バラ 無料 画像」には広告が出ます。「無料」を含む検索をまとめて止めたいなら、5章のとおり、マッチタイプを変えてから保存します。
5. 除外キーワードのマッチタイプ
除外キーワードにも、部分一致、フレーズ一致、完全一致の3つがあります。ただし、ふつうのキーワードとは動き方が違います。

| 除外のマッチタイプ | 書き方 | 止まる検索 |
|---|---|---|
| 部分一致 | 無料 バラ | 「無料」と「バラ」の両方を含む検索。順番は問わない |
| フレーズ一致 | “無料 バラ” | 「無料 バラ」をこの順で含む検索 |
| 完全一致 | [無料 バラ] | 「無料 バラ」だけの検索 |
いちばん大きな違いは、類似パターンが止まらないことです。ふつうのキーワードは、意味が近い検索や言い換えにも広告を出します。除外キーワードは、言い換えや類義語までは止めてくれません。
公式ヘルプの例では、部分一致で「花束」を除外しても、「赤い花」の検索には広告が出ます。「花束」と「花」は別の語として扱われるからです。類義語や、単数形と複数形も、必要ならそれぞれ足す必要があると書かれています。大文字と小文字、誤字脱字は自動で考慮されるので、別に足す必要はありません。(出典 Google広告ヘルプ 除外キーワードについて 2026年10月10日確認)
どれを選ぶか

迷ったら、次の順で考えます。
1. その1語が入っていたら、どんな検索でも要らない → 部分一致で1語だけ(例 求人) 2. その並びのときだけ要らない → フレーズ一致(例 “自作 方法”) 3. その検索だけが要らない → 完全一致(例 [会社名 ログイン])
1語の部分一致の除外は、効き目が大きいぶん、止めすぎも起きやすいです。たとえば「安い」を部分一致で除外すると、「安い」と調べて実際に買う人まで止まります。1語の除外を入れる前に、検索語句レポートでその語を含む検索を並べて、コンバージョンが出ていないかを見てください。
使えない記号と、見落としやすい決まり

| 決まり | 内容 |
|---|---|
| 使える記号 | &、アクセント記号(á など)、* の3種類 |
| 無視される記号 | ピリオド。プラス記号もふつうは無視される |
| 使えない記号 | , ! @ % ^ ( ) = { } ; ~ ` < > ? \ | はエラーになる |
| 演算子 | 「site:」や「OR」、先頭のマイナスは無視される |
| 17語目以降 | 17語以上の長い検索では、17語目以降に除外の語があっても広告が出ることがある |
いずれも公式ヘルプ「除外キーワードについて」に書かれている決まりです。(2026年10月10日確認)
6. 除外キーワードリストで、まとめて管理する
同じ除外を、キャンペーンごとに1つずつ入れるのは手間がかかり、入れ忘れも起きます。除外キーワードリストにまとめると、1つのリストを複数のキャンペーンに当てられます。

テーマごとにリストを分ける
| リスト名の例 | 入れる語 |
|---|---|
| 無料・自作 | 無料、タダ、自作、DIY |
| 求職者 | 求人、バイト、採用、年収、口コミ 職場 |
| 既存のお客様 | ログイン、解約、マイページ、会員 |
| 商圏外 | 来店できない地域の地名 |
テーマで分けておくと、新しいキャンペーンを作ったときに、必要なリストだけを当てられます。「求職者」のリストは全キャンペーンに当てる、「商圏外」は店舗型のキャンペーンだけ、のように使い分けます。
運用中の6アカウントでは、除外キーワードの入れ方がアカウントごとにばらばらでした。キャンペーンに直接入れているアカウント、リストにまとめているアカウント、そして除外キーワードが1つも入っていないアカウントが1つありました。
アカウント単位の除外
もう1つ、アカウント単位の除外キーワードのリストもあります。公式ヘルプによると、このリストは、アカウントの中の対象になるすべての検索とショッピングの配信に自動で当たります。全キャンペーンで絶対に出したくない語(例 求人)は、ここに入れておくと入れ忘れがありません。
P-MAXキャンペーンでの除外は、仕組みが少し違います。P-MAXの話は第24回で扱いました。
「除外キーワード判定シート」には、業種別の除外候補12業種と、テーマ別のリストの作り方、マッチタイプの選び方の早見表をまとめています。ご自分の店の行を写して、そのままリストに入れられる形にしました。
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7. レポートに出てこない検索語句
冒頭の表のとおり、検索キャンペーンの費用のうち、検索語句として名前が出ていたのは49%から88%でした。

公式ヘルプには、検索の回数が少ない語句は、プライバシーの基準を守るために検索語句レポートから外されることがあると書かれています。(出典 検索語句レポートについて 2026年10月10日確認)
語句の名前が分からない費用は、除外キーワードでは止められません。そこで、2つの方向から手当てします。
- 登録するキーワードとマッチタイプのほうを見直す。部分一致のキーワードが広く拾いすぎているなら、フレーズ一致に変える。マッチタイプの考え方は第15回のとおり
- 検索語句に関するインサイトを見る。公式ヘルプによると、こちらは回数の少ない検索もテーマにまとめて分析対象にしている。テーマ単位で、要らない方向に広がっていないかを見る
「レポートに出ている語句は全部見た。だからもう無駄はない」とは言えない、と覚えておくだけでも、判断を誤りにくくなります。
8. 除外のしすぎを防ぐ
除外キーワードは、入れたら最後、その検索には広告が出なくなります。しかも、止めた検索でどれだけの機会を逃したかは、レポートに出てきません。止めすぎは、数字に表れない損失です。

止めすぎが起きる3つの形
1. 1語の部分一致で、広い語を除外した(例 「安い」「比較」) 2. コンバージョン0件だけで、意図の合っている語を除外した 3. 登録しているキーワードそのものと、除外がぶつかっている
3つ目は気づきにくいです。登録しているキーワードと同じ語を除外すると、そのキーワードでは広告が出なくなります。管理画面に警告が出ることもありますが、出ないこともあるので、除外を足したあとは、キーワードの一覧で配信の状態を見ておくと安心です。
除外を足したら、記録する
除外を足した日と、足した語を残しておきます。数週間後に表示回数やコンバージョンが減ったとき、原因の候補として真っ先に確かめられます。除外キーワードの一覧から、足した語を外せば元に戻せます。
9. どれくらいの頻度で見るか
検索語句レポートは、毎週見るのがおすすめです。

| 時期 | 頻度 | 見方 |
|---|---|---|
| 配信を始めた最初の1か月 | 週に1回から2回 | 明らかに違う語句をすぐ止める |
| 2か月目から | 週に1回 | 費用の多い順に上の1割を見る |
| 安定してから | 2週に1回、または月に1回 | 新しく出てきた語句だけ確かめる |
最初の1か月がいちばん大事です。キーワードを登録した直後は、どんな検索にまで広告が出るかが分かっていません。最初の数週間で、明らかに違う語句を止めておくと、その後の無駄がぐっと減ります。
配信を始める前にも、除外は入れられます。3章の「求職者」「無料」のように、どの商売でもほぼ要らない語は、最初から入れておいて問題ないことが多いです。
10. つまずきポイント
検索語句から除外したのに、似た検索にまた出ている
検索語句レポートから追加すると、最初は完全一致になります。完全一致の除外は、その語句と同じ検索しか止めません。似た検索も止めたいなら、フレーズ一致か部分一致に変えて入れ直します。
「無料」を除外したら、表示回数が大きく減った
部分一致の1語の除外は、効き目が大きいです。その語を含む検索がどれくらいあったかを、除外する前に検索語句レポートで確かめておくと、減り方の見当がつきます。
除外したのに、その語で広告が出ている
類義語や、表記の違う語は止まりません。「無料」を除外しても「タダ」「0円」は止まりません。必要ならそれぞれ足します。また、17語以上の長い検索で、17語目以降に除外の語があると広告が出ることがあります。
検索語句レポートに、期待したほど語句が出てこない
回数の少ない語句は、プライバシーの基準でレポートに出ないことがあります。期間を90日に延ばすと、出てくる語句が増えることがあります。
どのキャンペーンに入れたか分からなくなった
テーマごとの除外キーワードリストにまとめておくと、どこに何を入れたかが一覧で分かります。キャンペーンに直接入れたものは、キャンペーンごとに見に行く必要があります。
慣れたらここまで
除外だけでなく、検索語句から「足す」キーワードも見つけられます。費用の多い順で上に出ていて、コンバージョンも出ている語句が、まだキーワードとして登録されていないなら、そのまま追加の候補になります。検索語句レポートは、守りと攻めの両方に使えるレポートです。

もう1つは、マッチタイプの列を使った見方です。検索語句の多くが「部分一致(インテント マッチ)」から出ていて、しかも意図の違う語ばかりなら、除外を足し続けるより、そのキーワードのマッチタイプを見直すほうが早いことがあります。
突き詰めるなら
除外キーワードの効果を数字で確かめたいなら、除外を足した週の前後で、同じ長さの期間を比べます。見るのは、クリック数、費用、コンバージョン、コンバージョン単価です。

除外の効果は「費用が減って、コンバージョンは減らない」という形で出ることが多いです。コンバージョンまで減っていたら、止めすぎを疑います。期間の比べ方は第34回のとおり、長さと曜日をそろえます。
アカウントが大きくなって、検索語句が毎週何千行も出るようになったら、スプレッドシートに書き出して、語ごとに費用を集計すると、効く1語を見つけやすくなります。「無料」を含む検索語句が全部でいくら使っているか、のような見方です。
まとめ
- 検索語句はお客様が打った言葉、キーワードは自分が登録した言葉
- 検索語句レポートは費用の多い順に並べ、上の1割から見る。費用の6割から9割がそこに集まっていた
- コンバージョン0件だけで除外しない。ほとんどの語句は0件。意図が違うときだけ除外する
- 検索語句から追加した除外は、最初は完全一致。広く止めたいならマッチタイプを変える
- 除外は類義語や言い換えまでは止めない
- テーマごとの除外キーワードリストで、まとめて管理する
- レポートに出ない検索語句がある。キーワードとマッチタイプの側でも手当てする
- 除外を足した日と語を記録し、止めすぎに気づけるようにする
「除外キーワード判定シート」は、業種別の除外候補12業種、マッチタイプの選び方、除外する前の確認表、テーマ別リストの雛形、除外の記録表をまとめています。
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次のレッスン
第36回は、インプレッションシェアと機会損失です。広告が出られたはずの回数のうち、実際に何回出たのか。予算とランクのどちらで逃しているのかを読み分けます。
この講座の全42回の一覧は、講座トップにまとめています。 → Google広告マスター講座トップ


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