Google広告のP-MAXキャンペーンとは?全てを一元管理?

どうも!あきです。

今回はP-MAXキャンペーンについて徹底解説していきます。

あなたもウェブサイトを見ているときや、YouTubeで動画を見ているとき、あるいはGmailを使っているときなどに、広告が表示されるのを一度は見たことがあると思います。

もしあなたが「自分の商品やサービスを多くの人に見てもらいたいけど、どうしたらいいかわからない…」と感じているなら、Google広告のP-MAXキャンペーンは、もしかしたらあなたの強い味方になってくれるかもしれません。

ただし、しっかりと特徴や落とし穴を理解しないと貴重な広告費を無駄にしてしまう可能性が非常に高いので、今回の記事でP-MAXの特徴から設定方法、向いている企業・向いていない企業、オススメの方法を網羅的に解説します。

長文なので、時間がないからさっさと要件だけ教えろ!という方は一番下のAIまとめだけでも読んでみてください。

時間がある方は最初から読むことで、P-MAXの理解が深まります。

Contents

P-MAXキャンペーンとは

P-MAXキャンペーンを一言で言うとGoogleが持っている媒体やサービス(検索、ディスプレイ、YouTube)に一つのキャンペーンから広告配信できるようになった機能のことです。

従来は検索キャンペーンなら検索で一つキャンペーンを作成、ディスプレイならディスプレイで一つ作成、YouTubeならYouTubeで一つキャンペーンを作らないといけなかったのが、このP-MAXのキャンペーン一つで一元管理できるようになったのです。

具体的は配信先としては以下の場所に一括で広告を掲載することができます。

・Google検索:ユーザーがGoogleで検索した際の結果ページに表示される検索広告
・Googleショッピング:検索結果画面などに表示される商品画像付きの広告です。
・Googleディスプレイネットワーク(GDN):Googleと提携する多数のウェブサイトやアプリに表示されるディスプレイ広告(画像、テキストなど)
・YouTube:YouTubeの動画再生前、再生中、再生後などに表示される動画広告や、検索結果、関連動画などに表示される広告
・Discover:Googleアプリや一部のAndroidデバイスのホーム画面に表示されるフィード型の広告。
・Gmail:Gmailの「プロモーション」タブなどに表示される広告。
・Googleマップ:Googleマップの検索結果や地図上に表示されるローカル検索広告。

あき

1つのキャンペーンでGoogle広告のほぼ全ての広告枠にアクセスし、広告を配信できる ことが最大の特徴です!

P-MAXキャンペーンのメリット

Google広告のすべての広告枠に配信可能

これはP-MAXキャンペーンとは?で説明したことと被るので、詳しくは説明しません。

簡単に言えば、一つのキャンペーンでGoogleの持っているサービス全部に一元管理で広告を掲載できるようになったので、複数のキャンペーンを管理する手間を大幅に削減できるようになりました。

複雑な設定や運用調整が不要

P-MAXキャンペーンは、従来のGoogle広告キャンペーンと比較して、設定項目が少なく、日々の細かな運用調整の必要性が低いという点で大きなメリットです。

その理由にP-MAXキャンペーンは、Googleの機械学習とAIが自動で広告の最適化を行うからです。

後ほど詳しく説明しますが、P-MAXで主に設定する必要がある項目は、キャンペーン目標、予算、広告アセット(テキスト、画像、動画)ターゲットシグナル(オーディエンスリスト、顧客データなど)をまとめて設定するだけです。

キーワードの設定なども必要ないので、非常に簡単に設定が完了します。

また、入札単価や配信先の調整もGoogleのAIが自動に行ってくれます。

機械学習による配信の最適化

上の「複雑な設定や運用調整が不要」と被る部分もありますが、機械学習については重要なのでもう少し深ぼって説明します。

P-MAXの大きな特徴の一つとしてGoogleのAI(機械学習)が自動的に広告の配信と最適化を行う点です。

従来のキャンペーンタイプのように、広告主が手動で入札単価やターゲット設定を細かく調整するのではなく、Googleの機械学習システムが、設定された目標(例:コンバージョン数の最大化、目標CPAの設定)に基づいて、リアルタイムで最適な広告配信面、入札戦略、広告クリエイティブの組み合わせなどを判断し、調整を行います

なので、ある程度こちらで入札戦略、コンバージョン目標、広告アセット(広告見出し、説明文、画像、動画など)を設定したらGoogleの機械学習が勝手にやってくれるイメージです。

P-MAXキャンペーンのデメリットと注意点

ターゲティングの制限

P-MAXのデメリットとして挙げられるのが、ターゲティングの制限です。

まず大前提、細くターゲットを絞り込むことはできません。

具体的に言うと年齢、性別、興味・関心といった詳細なユーザー属性でターゲットを絞り込むことはできません

ただし、どのエリアに広告を出すかの地域設定はできます。

また、個人的に一番痛いなと思うので、特定のリストへの配信ができないことです。

例えば、「自社サイトを訪問したユーザー」や「コンバージョンに至らなかったユーザー」などの特定のリマーケティングリストに対して広告配信を行うことはできません。

P-MAXの設定箇所にオーディエンスシグナルという設定項目があり、これでターゲッティング設定できると勘違いしている方がいますが、これは厳密に言えばターゲッティング機能ではありません。

「オーディエンスシグナル」として顧客リスト、ウェブサイト訪問者、興味関心などを設定することは、機械学習が配信先や配信するターゲットの最適化を補助するための情報として活用されるだけです。

ここが落とし穴で設定したオーディエンスに「のみ」広告が配信されるわけではないことは覚えておきましょう。

詳細な設定の難しさ

これもターゲティングの制限と少し被りますが、P-MAXキャンペーンは広告運用者が手動で詳細な設定を行える範囲が大幅に制限されています。

これは、運用工数を削減し、GoogleのAIによる最適化に任せることでパフォーマンス向上を目指すというP-MAXキャンペーンの設計思想が影響しています。

これをメリットと捉える人もいれば、デメリットと捉える人もいるでしょう。

ここでは具体的にどのような項目において詳細設定が難しいのかについて見ていきます。

・ターゲティングの詳細設定の制限:年齢、性別、興味・関心などの詳細なユーザー属性に基づいたターゲティングは、地域設定を除き基本的にできません。

・入札戦略の自動化:入札戦略は基本的に「コンバージョン」または「コンバージョン値」の最大化に基づいて自動的に最適化されます。手動での入札単価調整や、より細かな入札戦略の選択肢は限られています。

・配信先のコントロールの制限:従来のディスプレイ広告や動画広告のように、特定のウェブサイトやYouTubeチャンネルなどを個別に指定して配信したり、除外したりといった詳細なプレースメント管理はできません。

・除外キーワードの設定の制限:従来の検索連動型広告で設定できた除外キーワードは、現段階では管理画面上で直接設定することができません。

・確認できる指標の制限:P-MAXキャンペーンで確認できる指標は、従来のキャンペーンと比較して限られています。例えば、「検索語句レポート」や「オーディエンス、ユーザー属性別の成果」、「アセット別の成果」などの詳細なデータは、現段階では確認することができません。

あき

P-MAXキャンペーンはGoogleのAIによる自動最適化に大きく依存します。ターゲットオーディエンスリストや顧客データなどのシグナルを提供することはできますが、AIの判断を直接的に細かく制御することはできません。

パフォーマンス変化の要因把握の難しさ

何度も説明している通りGoogleの機械学習に依存していて、広告運用者が直接的なコントロールや詳細なデータ分析を行える範囲が限られていることからパーフォマンが変化した際の要因を特定するのが難しいです。

「詳細設定の難しさ」でどの部分に制限がかかっていて、分析が難しいのかは理解できていると思うので、ここでは広告運用者が調整できる箇所について一覧で説明します。

・アセットの入れ替え:低評価のアセットを定期的に入れ替えることで、広告の有効性を高めることができます。
※アセットとは、広告を構成する要素で広告文や説明文など
・広告表示オプションの設定:サイトリンク表示オプション、電話番号表示オプションなど、広告表示オプションを設定することで、広告の情報量を増やし、成果向上を期待できます。
・予算と入札戦略の設定: キャンペーンの予算や、重視するコンバージョン(数または価値)、目標コンバージョン単価/ROASなどを設定できます。
・地域と言語の設定:広告を配信する地域と言語を設定できます。
・最終ページURLの拡張設定:オン・オフを切り替えることができます
・URLの除外:広告配信したくない特定のページや、ビジネス目標と離れるページを除外できます。
・オーディエンスシグナルの設定:機械学習を促進するためのシグナルとして、オーディエンス情報を設定できます。
・ブランド除外: 特定のブランド名に関連する検索に対して広告が表示されないように設定できます

正直、パフォーマンス変化には気づけないと再現性を持って同じことができないので、P-MAXで効果を出すための最適化のポイントでオススメのやり方をお伝えしています。

パフォーマンス最適化に一定期間が必要

Googleが実際に公式のアナウンスとして、P-MAXの配信最適期間は6週間であると明言しています。

これは、P-MAXがそのパフォーマンスを最大限に発揮するために、ある程度の期間、データを収集し学習する必要があるためです。

そして少な過ぎる金額だと機械学習が進まないので、具体的な金額で言うと1日3万円は欲しいところです。

なので42日✖️3万円で126万円くらいは用意しておきたいところです。

もちろん1日1万円で42万円で回すこともできますが、機械学習がどのくらい進むのかは未知数です。

また、P-MAXで効果を出すための最適化のポイントで詳しく説明しますが、P-MAXを回すなら検索キャンペーンを回していることも必須条件なので、それらのデータがどのくらい蓄積されているのかもP-MAXの機械学習に大きな影響を与えます。

P-MAXキャンペーンの設定方法

キャンペーンの作成

キャンペーンタイプ

キャンペーン名を入力し、「続行」をクリックします。

単価設定

P-max単価設定

「単価設定」とは、P-MAXキャンペーンで広告を出すときに、どんな結果を一番大切にしたいかを決めることです。

重視している要素は何ですか?と言うのは、P-MAXキャンペーンでの、広告の成果として「コンバージョン」の数を最大化することを重視するのか、「コンバージョン値」の合計を最大化することを重視するのかを選びます。

もっと簡単にいうと

コンバージョンとコンバージョン値

・成果の数をたくさん増やしたい(コンバージョン)
例えば、ウェブサイトからの問い合わせ件数をとにかく増やしたい場合や、商品の購入回数をできるだけ増やしたい場合など。一つ一つの成果の金額はあまり気にせず、とにかく数を増やしたいときに選びます。

・成果の合計金額をできるだけ高くしたい(コンバージョン値)

例えば、高額な商品がたくさん売れて、売上全体の金額を増やしたい場合や、問い合わせ一件あたりの売上見込み額が高い場合などです。成果の数よりも、得られる価値の合計を大きくしたいときに選びます。

もしあなたが、商品の種類はたくさんあるけど、一つあたりの利益はそれほど大きくないものを売っているなら、成果の数をたくさん増やす(コンバージョン)を選べばいいと思います。

もしあなたが、扱う商品の数は少ないけれど、一つ売れると大きな利益になるものを売っているなら、成果の合計金額(コンバージョン値)をできるだけ高くする方を選べばいいと思います。

顧客の獲得

顧客の獲得

これ設定してもしなくてもどっちでもいいです!

リピーターよりも新規顧客の獲得を重視する」といったオプションにチェックを入れることで、P-MAXキャンペーンは新規顧客の獲得を優先するように最適化されます。

この機能を有効にすると、Googleの機械学習は、新規顧客である可能性の高いユーザーに対して、より積極的に広告を表示し、入札単価を調整するようになります。

これは、過去の顧客データやその他のシグナルに基づいて、新規顧客と既存顧客を識別し、それぞれの獲得効率を考慮して自動的に行われます。

キャンペーン設定

キャンペーン設定

1. 配信地域・言語

広告を配信したい地域を設定できます。

国、市区町村、または特定の地点からの半径などで指定可能です。

デフォルトでは「すべての国と地域(全世界)」になっているため、特に日本国内に配信する場合は「日本」を選択しましよう。

広告の言語を指定します。これにより、検索クエリ、掲載面、ユーザーがGoogleのサービスで使用している言語に基づいてターゲティングが行われます。日本国内向けであれば「日本語」を設定します。

2.広告のスケジュール

これは言葉の通り、何曜日の何時から何時まで配信するかを選択できます。

3.開始日と終了日

これも言葉の通り、広告の掲載を開始する日と終了する日を決めます。

4.キャンペーンURLのオプション

このURLオプションは説明するとかなり長くなるので、簡単に説明すると、URLオプションを利用することで、設定を効率化できたり、リンク先が複数ある広告メニューのトラッキングなどができるようになります。

5.ページフィード

ページフィードとは広告を表示するタイミングを指定したり、表示するサイトのページを指定したりすることができます。

これはあらかじめGoogle広告の管理画面のツールアイコンからビジネスデータで作成しておく必要があります。

6.ブランドの除外

ブランド名や外国語のブランド関連の検索などを除外できる機能です。

設定することで、検索広告やショッピング広告で特定のブランドが検索されたときに自社広告が表示されなくなります。

アセットグループの設定

広告アセット

このアセットグループの設定とは、広告の見出し、説明文、画像、ロゴ、動画、最終ページURLなど、広告として実際にユーザーに表示される様々な素材を登録します。

オーディエンスシグナルの設定

シグナル

オーディエンスシグナルとは、Googleの機械学習が広告配信を最適化するのを助けるために提供する情報のことです。

これは、どのようなユーザーがコンバージョンに至りやすいかの手がかり(シグナル)をGoogleのAIに与えることで、より効果的な広告配信を目指す仕組みです。

最初の方に説明しましたが、これはターゲッティング設定とは異なります。

なので、ここで設定したシグナル以外の人にも広告が表示される場合があります。

予算と入札単価の設定

P-max予算

予算では1日の平均予算を設定します。

ただし、これは上限金額ではなく、実際の消化金額は日によって上下する可能性があります。

Google広告では、1日の平均予算に1か月(30.4日分)を掛けた金額が請求金額の上限となります 。

月間の広告費投入額を考慮して予算を設定しましょう。

これで最後に今までの設定の確認をして、キャンペーンを公開して終了です。

P-MAXで効果を出すための最適化のポイント

設定方法も分かったところで、次はどうすれば成果を出せるのか?最適なP-MAXの運用方法を解説します。

Google検索キャンペーンを必ず配信してからP-MAXを実施すること

まず、P-MAXキャンペーンを開始する前に検索キャンペーンを配信しておきましょう。

なぜなら、P-MAXは検索キャンペーンで得られたキーワードの実績などを元に、効果の改善を図るからです。

検索キャンペーンを事前に実施しておくことで、P-MAXの配信最適期間を1週間程度、つまり1/6程度まで短縮できる可能性があるとGoogle公式で述べられています。

もし検索キャンペーンの実績のない状態でP-MAXだけを始めてしまうと、P-MAXが学習するための基礎となるデータが不足しているため、効果が出にくくなります。

いわば、「下手な鉄砲数打つ」状態になってしまいます。

つまり、P-MAXの機械学習だけに頼ることになるので、多くのお金を必要とします。

では、具体的に検索キャンペーンのどのデータを蓄積しておくといいのか?

表示回数:最低限、1,000から10,000程度の表示回数があると良いとされています。
コンバージョン数:最低限でも20件以上、理想としては100件以上のコンバージョンを獲得している状態が望ましいとされています。
キーワードの実績:どのようなキーワードが効果的であるかのデータ。

これらの実績データがあることで、P-MAXは初期段階からより精度の高いターゲティングや入札戦略を実行しやすくなります。

複数のP-MAXキャンペーンを作成する

P-MAXのデメリットでパフォーマンス分析が難しいと言いましたが、それを補うために複数のP-MAXキャペーンを作成することが有効です。

P-MAXキャンペーンは1つのアカウントにつき1個だけでなく、2個でも3個でも作成できます。

なので、各P-MAXキャンペーンで異なるキャンペーン目標を設定します。

例えば、一方のキャンペーンでは「販売促進」を目標とし、特定の商品の売上向上を目指し、もう一方のキャンペーンでは「見込み顧客の獲得」を目標とし、資料請求や問い合わせの増加を目指すといった使い分けが可能です。

また、ECサイトなどで複数の異なる商品カテゴリーを扱っている場合、それぞれのカテゴリーに対して個別のP-MAXキャンペーンを作成することで、商品ごとに特化した広告アセット(画像、動画、テキスト)を設定し、より効果的な広告配信を行うことができます。

少し手間ではありますが、ユーザーに刺さるアセットを作らないと広告効果を最大化できないので、やるべきだと思います。

予算に関しても、各P-MAXキャンペーンに個別の予算を設定し、それぞれのキャンペーンの費用対効果を 測定することで、パフォーマンスの高いキャンペーンに予算を振り分けるなどの調整が容易になります。

これだと結局キャンペーンたくさん作るのかよ!と思いますが、P-MAXの魅力は全てのGoogle広告の媒体に一括で掲載できる点です。

手動で全ての広告媒体でキャンペーンを作ればできなくはないですが、管理の手間などもあるので、P-MAXでたくさんキャンペーンを作りセグメントするやり方は効率的かつ効果的だと思います。

オーディエンスリストを量産する

オーディエンスリストを量産するとは、どういうことか?

例えば、リマーケティングリストを作成例として話すと、以下のようなリストを作成します。

・LP(ランディングページ)離脱後0-30日のユーザーリスト
・フォーム離脱後0-7日のユーザーリスト
・コンバージョンに至ったユーザーのリスト

このように、ユーザーの行動やサイト内での滞在期間などに基づいて、細かくセグメントされた複数のオーディエンスリストを作成することが、「オーディエンスリストの量産」の意味するところです。

P-MAXでデータ分析ができないなら、こちら側でオーディエンスリストを細かく分けましょうということです。

全てのユーザーを「オールページ訪問者」のような一つのリストにまとめてしまうと、個々のユーザーの行動や興味関心を深く理解することができません。

しかし、離脱期間や行動パターン別にリストを作成することで、それぞれのリストのCVR(コンバージョン率)やユーザーの行動を詳細に分析し、より効果的な広告戦略を立てることができます。

ここで注意点として、「オーディエンスリストを量産する」という行為自体が、必ずしもP-MAXキャンペーンのパフォーマンス向上に直結するとは限りません。

ここで重要な要素はリストの質と関連性です。

質の高いデータとは:機械学習の精度を高めるためには、自社が保有しているマーケティングデータ(会員データ、購買データ、成約データなど)のような精度の高いファーストパーティデータを活用しましょう。精度が低いデータ(成果に遠いデータ)を大量に登録することは、必ずしも効果的ではありません。

・関連性の高いリストとは:設定するオーディエンスシグナルは、自社の顧客やコンバージョンに至る可能性の高いユーザーと関連性が高いほど、機械学習はより効果的に機能します。広範囲すぎるリスト(例:ウェブサイト全体の訪問者)は、ノイズが多くなる可能性があります。

つまり、幅広く認知を取りたいと考えていないのであれば、コンバージョンに近い関連性のあるデータを機械学習させましょう。

P-MAXキャンペーンが向いている企業・向いていない企業

ここでは具体的にP-MAXが向いている企業と向いていない企業について見ていきましょう。

P-MAXキャンペーンが向いている企業

複数のチャネルで流入を獲得したい企業
広告運用を自動化して負担を減らしたい企業
新しい製品やサービスを市場に認知させたい企業
・既に検索広告を運用しており、さらにコンバージョンを増やしたい、または取りこぼしているユーザーにリーチしたい企業
・広告予算が比較的多い企業
例えば、検索広告に10万円、P-MAXに3万円といった予算配分が考えられます。

P-MAXキャンペーンが向いていない企業

詳細にターゲティングを設定したい企業
一部の広告だけを利用したい企業(例:検索広告のみ、ディスプレイ広告のみ)
特定のリストユーザーに絞った広告配信をしたい企業
・コンバージョンのハードルが高い案件を持っている企業
コンバージョンの母数がなかなか足りていない企業
ターゲットユーザーがニッチである、または少ない案件
短期間での成果を期待する企業やスポット配信を考えている企業

まとめ

P-MAXキャンペーンの概要

  • P-MAXキャンペーンは、Googleが持つ複数の媒体やサービス(Google検索、Googleショッピング、Googleディスプレイネットワーク(GDN)、YouTube、Discover、Gmail、Googleマップ)に、一つのキャンペーンから広告配信できる機能です。
  • 従来は各媒体ごとにキャンペーンを作成する必要がありましたが、P-MAXキャンペーン一つで一元管理できるようになりました。
  • Google広告のほぼ全ての広告枠にアクセスし、広告を配信できることが最大の特徴です。

P-MAXキャンペーンのメリット

  • Google広告のすべての広告枠に配信可能
  • 従来のキャンペーンと比較して設定項目が少なく、日々の細かな運用調整の必要性が低いです。
  • これは、P-MAXキャンペーンがGoogleの機械学習とAIによって自動で広告の最適化を行うためです。
  • 主に設定する必要がある項目は、**キャンペーン目標、予算、広告アセット(テキスト、画像、動画)、ターゲットシグナル(オーディエンスリスト、顧客データなど)**です。
  • キーワードの設定は不要で、入札単価や配信先の調整もGoogleのAIが自動で行います。

P-MAXキャンペーンのデメリットと注意点

  • ターゲティングの制限があり、年齢、性別、興味・関心といった詳細なユーザー属性でターゲットを絞り込むことは基本的にできません。地域設定は可能です.
  • 特定のリマーケティングリスト(例:自社サイト訪問者、未コンバージョンユーザー)への配信はできません
  • オーディエンスシグナルはターゲティング機能ではなく、機械学習が配信先やターゲットの最適化を補助するための情報として活用されます。設定したオーディエンスに「のみ」広告が配信されるわけではありません。
  • 広告運用者が手動で詳細な設定を行える範囲が大幅に制限されています。
    • 年齢、性別、興味・関心などの詳細なユーザー属性に基づいたターゲティングは、地域設定を除き基本的にできません。
    • 入札戦略は基本的に「コンバージョン」または「コンバージョン値」の最大化に基づいて自動的に最適化され、手動での細かな調整は限られています。
    • 特定のウェブサイトやYouTubeチャンネルなどを個別に指定・除外するプレースメント管理はできません。
    • 従来の検索連動型広告で設定できた除外キーワードは、現段階では管理画面上で直接設定することができません
    • 「検索語句レポート」や「オーディエンス、ユーザー属性別の成果」、「アセット別の成果」などの詳細なデータは、現段階では確認することができません
  • GoogleのAIによる自動最適化に大きく依存するため、AIの判断を直接的に細かく制御することはできません。
  • 広告運用者が直接的なコントロールや詳細なデータ分析を行える範囲が限られているため、パフォーマンスが変化した際の要因を特定するのが難しいです。

広告運用者が調整できる箇所

  • アセットの入れ替え(広告文や説明文など)。
  • 広告表示オプションの設定(サイトリンク、電話番号など)。
  • 予算と入札戦略の設定(重視するコンバージョン、目標CPA/ROASなど)。
  • 地域と言語の設定
  • 最終ページURLの拡張設定(オン・オフ)。
  • URLの除外(配信したくない特定のページ)。
  • オーディエンスシグナルの設定(機械学習を促進するための情報)。
  • ブランド除外(特定のブランド名に関連する検索で広告を表示しない)。

パフォーマンス最適化の期間と条件

  • P-MAXの配信最適期間は6週間であるとGoogleが公式に明言しています。これは、データ収集と学習に必要な期間です。
  • 機械学習を十分に機能させるためには、ある程度の予算が必要です。目安として1日3万円程度が望ましいとされています。
  • P-MAXの効果を最大限に引き出すためには、事前に検索キャンペーンを配信しておくことが推奨されます。検索キャンペーンの実績データ(表示回数、コンバージョン数、キーワードの実績)が、P-MAXの初期段階でのターゲティングや入札戦略の精度を高めます。事前に検索キャンペーンを実施しておくことで、P-MAXの配信最適期間を短縮できる可能性があります。

P-MAXキャンペーンの設定方法

  1. キャンペーンの作成: キャンペーン名を入力し、「続行」をクリックします。
  2. 単価設定: 最も重視する成果として、「コンバージョン数」の最大化か、「コンバージョン値」の合計の最大化かを選択します。
    • コンバージョン: 成果の数を増やしたい場合(例:問い合わせ件数、購入回数)。
    • コンバージョン値: 成果の合計金額を高くしたい場合(例:高額商品の売上)。
  3. 顧客の獲得: 新規顧客の獲得を重視するかどうかを設定できます。有効にすると、Googleの機械学習は新規顧客である可能性の高いユーザーに積極的に広告を表示し、入札単価を調整します。
  4. キャンペーン設定:
    • 配信地域・言語: 広告を配信したい地域と言語を設定します。
    • 広告のスケジュール: 広告を配信する曜日と時間帯を選択できます。
    • 開始日と終了日: 広告の掲載期間を設定します。
    • キャンペーンURLのオプション: 設定を効率化したり、トラッキングを可能にします。
    • ページフィード: 広告表示のタイミングや対象ページを指定できます(事前にビジネスデータで作成が必要)。
    • ブランドの除外: 特定のブランド名に関連する検索で広告を表示しないように設定できます。
  5. アセットグループの設定: 広告の見出し、説明文、画像、ロゴ、動画、最終ページURLなど、広告素材を登録します。
  6. オーディエンスシグナルの設定: Googleの機械学習が広告配信を最適化するための情報(顧客リスト、ウェブサイト訪問者、興味関心など)を提供します。これはターゲティング設定ではありません。
  7. 予算と入札単価の設定: 1日の平均予算を設定します(請求金額の上限となります)。
  8. 最後に設定内容を確認し、キャンペーンを公開します。

P-MAXで効果を出すための最適化のポイント

  • Google検索キャンペーンを必ず配信してからP-MAXを実施する。検索キャンペーンの実績がP-MAXの学習を助け、早期の最適化につながります。
  • 複数のP-MAXキャンペーンを作成することで、異なるキャンペーン目標を設定したり、商品カテゴリーごとに特化した広告アセットを設定したりできます。各キャンペーンに個別の予算を設定することで、費用対効果の測定と予算配分が容易になります。
  • オーディエンスリストを量産することで、ユーザーの行動やサイト内での滞在期間などに基づいて細かくセグメントし、機械学習の精度向上に役立てます。ただし、リストの質と関連性(精度の高いファーストパーティデータの活用、コンバージョンに近い関連性の高いリストの作成)が重要です。

P-MAXキャンペーンが向いている企業

  • 複数のチャネルで流入を獲得したい企業
  • 広告運用を自動化して負担を減らしたい企業
  • 新しい製品やサービスを市場に認知させたい企業
  • 既に検索広告を運用しており、さらにコンバージョンを増やしたい、または取りこぼしているユーザーにリーチしたい企業
  • 広告予算が比較的多い企業

P-MAXキャンペーンが向いていない企業

  • 詳細にターゲティングを設定したい企業
  • 一部の広告だけを利用したい企業(例:検索広告のみ、ディスプレイ広告のみ)。
  • 特定のリストユーザーに絞った広告配信をしたい企業
  • コンバージョンのハードルが高い案件を持っている企業
  • コンバージョンの母数がなかなか足りていない企業
  • ターゲットユーザーがニッチである、または少ない案件
  • 短期間での成果を期待する企業やスポット配信を考えている企業
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この記事を書いた人

・アフィリエイトで月7桁達成
・SEOを研究し累計136万PVを達成
・仕組み化とマニュアル構築で一人で9人の外注さんを管理し、オウンドメディアを制作
・広告運用で660万円の成果報酬を獲得
・大手求人サイトから記事の提供を依頼される(業務提携)
・海外のポータルサイトに私が作成したECサイトが取り上げられる
・インスタグラム開始4ヶ月で1万フォロワー獲得
・自分で作ったECサイト、ドロップシッピングで月6桁達成!
・YouTube動画8本で登録者100人突破!

現在は、様々なジャンルのプロの人とチームを組むことで、結果にコミットするネット界の便利屋を目指しています。

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