このページでわかること
こんにちは、あきです。
ここから、実際に何を出すかを決めていきます。第12回までで土台は揃いました。アカウントという器と、成果を数える仕組みの2つです。
最初の道具がキーワードプランナーです。Googleが無料で出している、検索されている回数を調べるツールです。

この回のゴールは3つです。
- キーワードプランナーを開いて、自分の商売の言葉が月に何回検索されているかを出せるようになる
- 出てきた数字を、そのまま信じてよい場合と、信じてはいけない場合を見分けられるようになる
- 出した数字を、次の回のキーワード選定にそのまま渡せる形で持ち帰れるようになる
真ん中がこの回の核です。使い方そのものは、他社の記事にも公式ヘルプにも書いてあります。ところが「この数字はどこまで正確なのか」を正面から書いている記事がほとんどありません。
先に、いちばん驚く実測を1つ出します。
同じ言葉でも、スペースを入れる位置で、返ってくる数字が31倍変わります。
| 入れた言葉 | 月間平均検索数 |
|---|---|
| リスティング広告とは | 9,900 |
| リスティング広告 とは(間にスペース1つ) | 320 |

2026年9月6日に、Google広告のキーワードプランナーで実際に取った数字です。どちらも同じことを知りたい人が打つ言葉なのに、別のキーワードとして扱われています。
これを知らずに「うちの商材は月320回しか検索されていない」と判断すると、桁を1つ間違えたまま予算を決めることになります。
所要時間は、開くまでが10分、調べるのが30分ほどです。必要なものは、第6回で作ったGoogle広告のアカウントだけです。
この回で使う「キーワード調査シート」を、私のLINEで配布しています。調べた言葉と数字を書き写すだけで、次の回のキーワード選定にそのまま渡せる形にしました。表記ゆれを見落とさないためのチェック欄も付けています。
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1. キーワードプランナーは何をするツールか
やることは2つだけです。
| できること | 何が返ってくるか |
|---|---|
| 新しいキーワードを見つける | 入れた言葉に関連する言葉が、大量に返ってくる |
| 検索のボリュームと予測のデータを確認する | 入れた言葉が月に何回検索されているかが返ってくる |

探すときが前者、確かめるときが後者です。
最初に何を出せばいいか分からないときは前者。候補が手元にあって数を知りたいときは後者を使います。
このツールはGoogle広告の中にあります。SEOの記事を書くために使う人も多いのですが、もともとは広告の予算を見積もるための道具です。この違いが、あとで出てくる「競合性」の読み間違いにつながります。
2. 無料で使えるのか
使えます。ただし条件があります。
Google広告のアカウントが要ります。第6回で作っていれば、それで足ります。
そして、ここが分かれ目です。
| アカウントの状態 | 出てくる数字 |
|---|---|
| 広告を配信して費用が発生している | 具体的な数字(例 9,900) |
| 広告を配信していない | 範囲(例 1万〜10万) |

広告を1円も使っていないアカウントでは、検索数が「1万〜10万」のような幅で表示されます。これはGoogleの仕様で、不具合ではありません。
他社の記事の多くが「広告を停止してから使う」と書いています。登録の途中でキャンペーンを作らされるので、そのまま放置すると課金される。だから止めよう、という趣旨です。それ自体は正しいのですが、止めた状態のままだと数字が範囲になります。
判断はこうしてください。
- SEOの記事を書くために、だいたいの規模だけ知りたい → 範囲表示のままで足ります
- 広告の予算を決めるために、桁を間違えたくない → 少額でも配信して、具体的な数字を出せる状態にする
この講座は広告の講座なので、後者を前提に進めます。
3. 開くまでの手順
1. Google広告にログインする 2. 上部のツールアイコンを選ぶ 3. プランニングの中のキーワードプランナーを選ぶ

エキスパートモードになっていないと、この項目が出ないことがあります。第6回で書いたとおり、スマートモードのままだとメニューが簡略化されています。画面の右上から切り替えてください。

4. 使い方1|検索のボリュームと予測のデータを確認する
候補が手元にあるなら、こちらが速いです。
1. 検索のボリュームと予測のデータを確認するを選ぶ 2. 調べたい言葉を、1行に1つずつ貼り付ける 3. 開始を押す

貼り付けは改行区切りでもカンマ区切りでも通ります。一度に大量に入れられるので、思いついた言葉を全部入れて構いません。
結果は2つのタブに分かれています。
| タブ | 見るもの |
|---|---|
| 予測 | この言葉で広告を出したら、何クリック取れて、いくらかかりそうか |
| 過去の指標 | この言葉が、過去12か月で月に何回検索されたか |
| 保存されたキーワード | 保存したものの置き場 |

最初に見るのは「過去の指標」です。予測のほうは入札単価の設定に左右されるので、まだ配信していない段階では参考程度に見ます。
4-2. 予測のタブは何を言っているのか
「予測」のタブには、その言葉で広告を出したらどうなるかの見積もりが出ます。
| 出てくるもの | 意味 |
|---|---|
| クリック数 | 1か月でこれくらい押されそう、という見積もり |
| 表示回数 | 広告が出る回数の見積もり |
| 費用 | かかりそうな金額 |
| クリック率 | 表示のうち何%が押されるか |
| 平均クリック単価 | 1クリックあたりの見積もり |
| 平均掲載順位 | どのあたりに出そうか |

この数字は、画面の上にある単価と予算のつまみで大きく動きます。つまみを上げれば見積もりも上がるので、「この言葉なら月に何件取れる」という答えが返ってくるわけではありません。
使いどころは1つだけです。候補どうしを同じ条件で比べるときに使います。単価も予算も同じ設定のまま2つの言葉を入れて、どちらが多く取れそうかを見る。絶対値ではなく、順番を見る道具だと思ってください。
予算の決め方そのものは第3回で書いています。ここの見積もりを予算の根拠にはしないでください。
5. 使い方2|新しいキーワードを見つける
何を出せばいいのか分からないときは、こちらです。
1. 新しいキーワードを見つけるを選ぶ 2. 商品やサービスに近い言葉を、2つか3つ入れる 3. 結果を表示を押す

入れる言葉のコツは1つです。「自分が呼んでいる名前」ではなく「お客さんが打ちそうな言葉」を入れてください。
もう1つ、URLから探す方法もあります。入力欄のウェブサイトから開始を選んで、自社サイトや競合のURLを入れると、そのページから読み取った候補が返ってきます。
これは便利ですが、過信しないでください。ページに書いてある言葉を拾っているだけなので、そのページが弱ければ候補も弱いです。
5-2. 出てきた候補をどう持ち帰るか
候補は数百行返ってきます。全部は使いません。
やることは2つです。
1. チェックを入れて「プランに追加」する。あとで見返せる置き場に入ります 2. 右上からCSVでダウンロードする。次の回の作業は表計算でやるので、こちらのほうが速いです

私はダウンロードを使います。プランの中では並べ替えや自由なメモができないので、選ぶ作業には向いていません。
★1つ注意があります。「検索のボリュームと予測のデータを確認する」で開始すると、その時点でプランが自動的に保存されます。画像11の左に「たった今保存されました」と出ているのがそれです。
課金は発生しません。ただし、調べるたびにプランが1つ増えていきます。溜まると一覧が見づらくなるので、使わないものは自分で片付けてください。
6. 画面に出てくる言葉の意味

| 列 | 意味 | 注意 |
|---|---|---|
| 月間平均検索ボリューム | 直近12か月の平均 | 平均なので、季節商材だと実態とずれます |
| 3か月の推移/前年比 | 伸びているか落ちているか | ここを見ないと、落ちている言葉に投資してしまいます |
| 競合性 | 広告の入札の混み具合 | ★SEOの難易度ではありません |
| 競合性(インデックス値) | 同じものを0から100の数字で | ー |
| ページ上部に掲載された広告の入札単価 | 上位と下位の目安 | 実際の単価とは違います |
★「競合性」を読み間違える人がとても多いです。
これは「広告を出したい会社がどれだけいるか」であって、「検索で上位を取るのが難しいか」ではありません。広告の入札が混んでいなくても、SEOでは大手が並んでいる、ということが普通にあります。逆も同じです。
SEOの記事を書くために使うなら、競合性の列は無視してください。
7. ★数字をどこまで信じてよいか
ここから先が、この記事の本題です。
7-1. スペースの位置で別のキーワードになる
冒頭に出した実測を、もう少し広げます。2026年9月6日にキーワードプランナーで取った数字です。
| 入れた言葉 | 月間平均検索数 | 倍率 |
|---|---|---|
| リスティング広告とは | 9,900 | ー |
| リスティング広告 とは | 320 | 31倍の差 |
| google広告とは | 590 | ー |
| google広告 とは | 90 | 6.6倍の差 |

ところが、まとめられる場合もあります。
| 入れた言葉 | 返ってきた行 |
|---|---|
| キーワードプランナー | 1行にまとまった(14,800) |
| キーワード プランナー | 同上 |
15個の言葉を入れたのに、返ってきたのは12行でした。同じ意味の表記が3組、1行にまとめられていたからです。
分かれるか、まとまるかは、言葉の区切られ方で決まります。「キーワードプランナー」と「キーワード プランナー」はどちらも同じ区切りになりますが、「リスティング広告とは」と「リスティング広告 とは」は「とは」の切れ方が変わるので別物になります。
実務での対処はこうです。
- スペースの有無を両方入れて、両方の数字を見る
- 大きいほうを採用する(小さいほうは、その表記で打つ人が少ないだけ)
- 返ってきた行数が、入れた数より少ないときは、まとめられたと考える
7-2. 数字は「平均」で「丸められている」
月間平均検索ボリュームは、直近12か月の平均です。そして、返ってくる数字は10・20・30・50・70・90・110・140・170・210…と決まった刻みに丸められています。
だから「9,900」は「ちょうど9,900回」ではありません。その近辺、という意味です。
季節商材だと平均が実態を隠します。12か月の推移を必ず開いて、山と谷を見てください。
7-3. 検索されている数と、来る人の数は違う
月に9,900回検索されていても、そのうち自分の広告をクリックする人は数%です。第3回で書いた予算の考え方と同じで、検索数はあくまで「そこに人がいる」という上限の話です。
7-4. ★0で返ってきても、需要が無いとは限りません
ここは、この記事でいちばん実害の大きい話です。
漢字で入れると0なのに、ひらがなで入れると10万を超える、ということが実際に起きます。2026年9月6日に測った結果です。

| 入れた言葉 | 月間平均検索数 |
|---|---|
| 脳梗塞 | 0(競合性も未指定・12か月の推移も空) |
| 脳こうそく | 165,000 |
| 心筋梗塞 | 0 |
| しんきんこうそく | 90,500 |
| 動脈硬化 | 0 |
| どうみゃくこうか | 33,100 |
| コレステロール | 90,500(漢字でなくても普通に返る) |
同じツールで、同じ日に、同じ設定で測っています。
漢字の3語はどれも0でした。ここで「この分野は需要が無い」と判断すると、月16万回検索されている市場を、無いことにして通り過ぎます。
なぜこうなるのかは公表されていません。分かっているのは、特定の表記だけが落ちるということだけです。ツールの不調ではありません。コレステロールのように、普通に返る言葉も同じ呼び出しの中にあります。
だから、0が出たときの手順を決めておいてください。
1. ひらがなで入れ直す 2. カタカナで入れ直す 3. 漢字とかなを混ぜた形で入れ直す 4. 英語で入れ直す
この4通りを試して全部0なら、そこで初めて「この表記では数値が取得できない」と書きます。「需要が無い」とは書きません。書けるのは、測れなかったという事実だけです。
もう1つ注意があります。候補を出す機能(新しいキーワードを見つける)でも気づけません。関連する言葉を入れて数百件返ってきても、その中に落ちている言葉が1つも入らないことがあります。候補の一覧だけを見ていると、その領域自体が存在しないように見えます。
なお、数字が取れることと、その言葉で広告を出せることは別です。健康に関わる言葉は、数字が大きくても広告のポリシーで登録できないことがあります。ボリュームの有無と、配信できるかどうかは、別々に確かめてください。
8. 実際にこの講座の題材で測ってみます
理屈だけだと使えないので、この記事そのものの題材で測った結果を出します。すべて2026年9月6日の実測です。

| 言葉 | 月間平均 | 12か月の動き |
|---|---|---|
| キーワードプランナー | 14,800 | 2025年8月の22,200から減少 |
| キーワードプランナー 使い方 | 720 | 1,000から480へ半減 |
| キーワードプランナー 無料 | 170 | ほぼ横ばい |
| キーワードプランナー 検索ボリューム 表示されない | 20 | 減少 |
| キーワードプランナー 見方 | 20 | 横ばい |
読み取れることを2つ書きます。
1つ目。本体の言葉は大きくても、実務の言葉は小さいです。「キーワードプランナー」は14,800ですが、「使い方」まで入れると720、「見方」だと20です。本体だけを見て「月14,800もある」と判断すると、実際に来る人の数を大きく見誤ります。
2つ目。減っています。使い方が1,000から480へ、1年で半分になりました。この道具の需要そのものが縮んでいる、ということです。
もう1つ、別の角度から。
| 言葉 | 月間平均 |
|---|---|
| マッチタイプ | 140 |
| 完全一致 | 1,300 |
| インテントマッチ | 1,000 |
| フレーズ一致 | 480 |
| 部分一致 | 390 |
総称では検索されていません。「マッチタイプ」という言葉で調べる人は月140しかいないのに、その中身である「完全一致」は1,300、「インテントマッチ」は1,000です。
つまり、人は困っている個別の名前で検索します。カテゴリ名では検索しません。これは、次の回のキーワード選定にそのまま効く発見です。
ここまでの数字の取り方を、そのまま書き写せる形にしたのが「キーワード調査シート」です。スペースの有無を両方調べたかのチェック欄と、12か月の動きを書き込む欄を入れました。私のLINEで配布しています。
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8-2. 通しでやってみます(実測つき)
理屈が分かっても手が動かないと意味がないので、1つの商材で最初から最後までやります。題材は「広告の運用代行」というサービスにします。数字はすべて2026年9月6日の実測です。
手順1 軸になる言葉を決める
お客さんが打ちそうな、いちばん短い形を1つか2つ。ここでは「広告運用代行」と「リスティング広告 代理店」にしました。
手順2 掛け合わせを作る
軸に、目的を表す言葉を足します。料金、相場、比較、とは、地域、そして「自分でやる」側の言葉。合計10個をまとめて貼り付けました。
手順3 測る

| 入れた言葉 | 月間平均 | 競合性 | 指数 |
|---|---|---|---|
| 広告運用代行 | 390 | 高 | 72 |
| リスティング広告 運用代行 | 390 | 高 | 69 |
| リスティング広告 代理店 | 390 | 中 | 57 |
| 広告運用代行 相場 | 50 | 中 | 58 |
| 広告運用 インハウス | 30 | 中 | 36 |
| 広告運用代行 料金 | 10 | 高 | 86 |
| 広告運用代行 比較 | 空欄 | 未指定 | ー |
| 広告運用代行 とは | 空欄 | 未指定 | ー |
| 広告運用代行 東京 | 空欄 | 未指定 | ー |
| リスティング広告 運用代行 料金 | 空欄 | 未指定 | ー |
手順4 読む
ここから3つ読み取れます。
1つ目。★「0」と「空欄」は違います。10語のうち4語は、検索数も競合性も12か月の推移も、すべて空で返ってきました。これは「0回検索された」ではなく「出せるデータが無い」という意味です。
この2つを混ぜると判断を間違えます。0なら諦めますが、空欄なら表記を変えて測り直す価値があります。実際「広告運用代行 料金」は空欄ではなく10で返ってきました。同じ意味なのに片方だけデータがある、ということが普通に起きます。
2つ目。★検索数が小さい言葉ほど、競合性が高いことがあります。
「広告運用代行 料金」は月10回しか検索されていないのに、競合性の指数は86で、この10語の中で最も高い数字でした。390回検索されている「広告運用代行」の72より高いです。
理由は単純です。料金を調べている人は、もう頼むと決めていて、あとは金額を確かめているだけです。だから広告主が集まります。
検索数の大小と、価値の大小は別です。第3回で予算の話を書きましたが、キーワードも同じで、数が少ないところにお金が集まっていることがあります。
3つ目。地域を足すと消えます。「広告運用代行 東京」は空欄でした。全国向けのサービスでは、地域の掛け合わせが成立しないことがあります。逆に、店舗商売なら地域の掛け合わせが主役になります。自分の商売がどちらかで、掛け合わせる言葉が変わります。
手順5 次の回へ渡す
この段階では、まだ「候補と数字の一覧」です。どれを実際に出すかは決めていません。選ぶのは第14回でやります。
ここで渡すのは3つ。言葉、月間平均、そして12か月の動きです。競合性は広告の入札の混み具合なので、参考として残しておきます。
9. 何語で調べるとよいのか
候補を出すとき、何語くらいの言葉を狙えばいいのか、という質問をよく受けます。
実際のアカウントで数えました。対象は、運用中の10口にある配信中のキーワード5,997語です(2026年9月6日にGoogle広告APIで取得)。

| 語数 | 本数 | 割合 |
|---|---|---|
| 1語 | 631 | 10.5% |
| 2語 | 1,857 | 31.0% |
| 3語 | 1,887 | 31.5% |
| 4語 | 1,414 | 23.6% |
| 5語以上 | 208 | 3.5% |
2語と3語で6割を超えます。1語だけの言葉は1割しかありません。
理由は第3回で書いたとおりです。1語だと、そこに集まる人の目的がバラバラすぎて、クリックの単価に見合いません。
調べるときも、この形で調べてください。「軸になる言葉」に「地域」「価格」「比較」「使い方」などを足した2語か3語の組み合わせを、まとめて貼り付けるのがいちばん効率がいいです。
9-2. アカウントをまだ持っていない場合
先に第6回に戻ってください。アカウントの作り方はそこに全部書いています。
ここでは1つだけ補足します。登録の途中でキャンペーンを作る画面が出ますが、そのまま進めると配信が始まって課金されます。第6回で書いたとおり、作成の流れの中で止めるか、作ったあとにキャンペーンを停止してください。
そのうえで、この回の第2章に戻ります。止めたままだと数字が範囲になるので、広告の予算を決める目的なら、少額で配信できる状態にしてから測ります。
10. 便利な機能4つ

1つ目。ダウンロード。結果の右上からCSVで落とせます。次の回のキーワード選定は表計算で作業するので、ここで落としておくと速いです。
2つ目。地域と言語と期間の絞り込み。既定では日本全体になっています。店舗商売なら地域を絞ってください。全国の数字で予算を組むと、実際の何倍もの見積もりになります。
3つ目。フィルター。検索数の下限を決めて、それ未満を消せます。候補が数百行返ってきたときに、まずこれで削ります。
4つ目。除外する言葉の指定。「無料」「求人」「とは」など、最初から要らないと分かっている言葉を候補から外せます。
もう2つ、知っていると役に立つものがあります。
表示項目のカスタマイズ。列の並びを自分用に変えられます。私は「3か月の推移」と「前年比」を必ず出しています。平均だけ見て、落ちている言葉を選んでしまうのを防ぐためです。
デバイス別の内訳。その言葉が、スマホとパソコンのどちらで多く検索されているかが見られます。電話で問い合わせが来る商売なら、スマホ比率の高い言葉を優先します。第20回のデバイスの話につながります。
10-2. 他のツールと併用したほうがよいのか
競合の記事は、たいてい代替ツールを何本か紹介しています。ここは正直に書きます。
キーワードプランナーで足りないのは2つです。
| 足りないもの | 補える道具 |
|---|---|
| サジェスト(検索窓に出る候補)の網羅 | ラッコキーワードなど、サジェストを一覧にするツール |
| すでに自分のサイトに来ている検索語 | Search Console(無料・自社サイトの実データ) |
このうち、広告の運用でいちばん役に立つのはSearch Consoleです。推定値ではなく、実際に自分のサイトが表示された検索語だからです。広告のキーワード候補としてそのまま使えます。
有料ツールは、この講座では必須にしません。キーワードプランナーとSearch Consoleの2つで、出稿を始めるところまでは足ります。
10-3. よくある質問5つ
ずっと無料で使えますか。 使えます。Google広告のアカウントがあれば費用はかかりません。ただし、広告を配信していないと数字が範囲になります。
登録しただけで課金されますか。 登録だけならされません。課金されるのは、キャンペーンを作って配信が始まったときです。登録の途中で配信が始まる作りになっているので、そこだけ注意してください。
SEOの記事を書くために使ってもいいですか。 問題ありません。ただし「競合性」の列は無視してください。あれは広告の入札の混み具合です。
スマホから使えますか。 画面は開きますが、実用的ではありません。表が横に広く、絞り込みも使いにくいです。パソコンで開いてください。
数字が実感と合いません。 平均で、丸められていて、表記ゆれで分かれます。この3つを踏まえたうえで、それでも合わないなら地域の設定を疑ってください。既定は日本全体です。
11. つまずきポイント
検索ボリュームが範囲でしか出ない
広告を配信していないアカウントです。第2章に書いたとおり、仕様です。具体的な数字が要るなら、少額でも配信します。
検索ボリュームが0と出る/空欄で返ってくる
この2つは違います。
| 出方 | 意味 |
|---|---|
| 0 | 測れているが、ほとんど検索されていない |
| 空欄(競合性も「未指定」) | 出せるデータが無い。0とは限らない |
空欄のときは、表記を変えて測り直してください。第8章の実測では、10語のうち4語が空欄で返ってきました。
そして0のほうも、「需要が無い」とは限りません。
- 表記のほうに数字が寄っている(第7章の4節。漢字で0、ひらがなで16万という実例)
- 新しい言葉で、まだデータが溜まっていない
- 地域を絞りすぎている
この3つを潰してから、0だと判断してください。とくに1つ目は実害が大きいので、必ずひらがなとカタカナで測り直してください。
キーワードプランナーの項目が出てこない
スマートモードのままです。右上からエキスパートモードに切り替えます。
数字が他のツールと合わない
合いません。他社のツールはGoogleの数字を推定して出しているので、一致しないのが普通です。どちらが正しいかを気にするより、同じツールで比べ続けるほうが役に立ちます。
平均の数字と、実際の月の数字がずれる
季節商材です。12か月の推移を開いて、山と谷を確かめてください。
慣れたらここまで
1つ目。競合のURLで候補を出して、自分のリストと重ねます。自分では思いつかなかった言葉が必ず出ます。ただし、そのまま採用せず、第14回の判断軸を通してから決めます。
2つ目。同じ言葉を四半期ごとに測り直します。この記事で出した「キーワードプランナー 使い方」のように、1年で半分になる言葉があります。去年決めたキーワードのまま回し続けるのが、いちばんもったいない形です。
3つ目。ダウンロードしたCSVを1つのファイルに貯めます。同じ言葉の数字が時間とともにどう動いたかが、自分の資産になります。
突き詰めるなら
キーワードプランナーの数字は、検索している人の数であって、買う人の数ではありません。
本当に見たいのは、その言葉で来た人が実際に成果につながったかどうかです。それは配信を始めたあとに、検索語句レポートで分かります。第35回で扱います。
だからこの回の数字は、あくまで出発点です。配信して1か月経ったら、キーワードプランナーの予測より実測を信じてください。
まとめ

- キーワードプランナーがやることは2つ。探す(新しいキーワードを見つける)と、確かめる(検索のボリュームと予測のデータを確認する)
- 無料で使えるが、広告を配信していないアカウントでは数字が範囲になる
- ★スペースの位置で別のキーワードとして扱われる。「リスティング広告とは」9,900に対し「リスティング広告 とは」は320で31倍の差
- まとめられる場合もある。入れた数より返ってきた行数が少ないときは、まとめられている
- 「競合性」は広告の入札の混み具合。SEOの難易度ではない
- 本体の言葉は大きくても、実務の言葉は小さい。キーワードプランナー14,800に対し、使い方は720
- 総称では検索されない。「マッチタイプ」140に対し「完全一致」は1,300
- 実際に使われているキーワードは2語と3語で6割
- ★0は「需要が無い」とは限らない。「脳梗塞」は0だが「脳こうそく」は165,000。ひらがな・カタカナ・英語で必ず測り直す
- 全部0なら「需要が無い」ではなく「この表記では数値が取得できない」と書く
「キーワード調査シート」は、この記事の手順をそのまま書き写せる形にしています。スペースの有無を両方調べたかのチェック欄と、12か月の動きを書く欄つきです。
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次のレッスン
第14回は、キーワード選定です。この回で集めた候補から、実際に出すものを選びます。候補を全部入れると、ほとんどが1回も表示されないまま残ります。その実測も出します。
この講座の全42回の一覧は、講座トップにまとめています。 → Google広告マスター講座トップ


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