このページでわかること
こんにちは、あきです。
第4回で「社内に1人、数字を読める人を作る」という話をしました。第5回は、そのいちばん安い方法です。
Google広告には、Googleが公式に出している認定資格があります。受験は無料です。何回落ちても無料です。ここは先に書いておきます。
そのうえで、この回でいちばん伝えたいことを先に書きます。
この資格は「Google広告のことが分かっている」証明にはなりますが、「広告を運用できる」証明にはなりません。そして、取ったほうがいい人と、後回しでいい人がはっきり分かれます。

このページでは、次の順で書きます。
1. 何なのか(受け方・時間・合格ライン・有効期限を公式で確認する) 2. 種類はいくつあるのか。どれから受けるか 3. どれくらい勉強すれば受かるのか 4. 資格の範囲と、実際に手を動かす場所のズレ(ここがこの記事の中心です) 5. 無料で学べるものの地図(Skillshop・公式ヘルプ・この講座の役割分担) 6. 取ったほうがいい人/後回しでいい人
このレッスンで使う「Google広告 学習ロードマップ」を、私のLINEで配布しています。どの資格をどの順で受けるか、それぞれ何時間くらいかかるかを1枚にしたものです。
▶ LINEで特典を受け取る
1. Google広告認定資格とは何か
Googleが、Google広告についての知識を持っている人に与えている認定です。受けるのは Skillshop(スキルショップ)という、Googleが運営している無料の学習サイトです。

公式ヘルプに書いてある条件を、そのまま並べます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験料 | 公式ヘルプに記載なし(Skillshop上では無料で受けられます) |
| 制限時間 | 75分 |
| 合格ライン | 80%以上 |
| 有効期限 | 1年 |
| 更新の方法 | 同じ分野の理解度テストにもう一度合格する |
| 落ちたとき | 1日後から再受験できる |
出典 Google広告ヘルプ「Google 広告の認定資格について」(https://support.google.com/google-ads/answer/9702955?hl=ja 2026年8月30日確認)。
押さえてほしいのは「1年で切れる」ところです。一度取ったら一生ものではありません。毎年受け直す前提の資格です。代理店が資格の話をするときは、「持っている」ではなく「いま有効か」で見てください。
そして落ちても1日後に受け直せます。ここも大事です。受験料が無料で、翌日にまた受けられる。落ちるリスクがほぼありません。
なぜ無料なのか
疑問に思う人がいるので書いておきます。Googleにとっては、使える人が増えるほど広告費が増えるからです。教材も試験も、Googleの商品を上手に使ってもらうための投資です。
だから内容は「Google広告をどう使うか」に寄っています。「そもそも広告を出すべきか」「いくらまでなら出していいか」といった、事業側の判断は出てきません。ここが7章の話につながります。
2. 種類はいくつあるのか
ここで一度、正直に書きます。認定資格が何種類あるかは、記事によって数が違います。6つと書いてある記事も、9つと書いてある記事もあります。
どれかが嘘というより、Googleの側が入れ替えているからです。新しい分野が増え、古い分野が終わります。なので、数を覚えるのではなく、いま公式に何が載っているかを見る癖をつけてください。この講座は第1回でも同じ姿勢で書きました。
2026年8月30日時点で、公式ヘルプに名前が挙がっているのは次のものです。
| 分野 | 何を問われるか |
|---|---|
| 検索広告 | 検索結果に出す文字の広告。キーワード・入札・広告文 |
| ディスプレイ | 他社サイトやアプリに出す画像の広告 |
| 動画 | YouTubeに出す動画の広告 |
| ショッピング広告 | 商品の写真と価格を出す広告 |
| アプリ | アプリを入れてもらうための広告 |
| プロフェッショナル認定資格 | 上級者向け。代理店のバッジ要件には数えられません |
出典 同上(https://support.google.com/google-ads/answer/9702955?hl=ja 2026年8月30日確認)。

Skillshop側では、この6つ以外の名前で並んでいる場合があります。「広告測定」「AIを活用したパフォーマンス広告」といった名前を見たことがある人もいるはずです。これは間違いではなく、Skillshopのほうが先に新しい名前を出すからです。
だから、受ける前にSkillshopの一覧を自分で開いてください。記事に書いてある一覧は、書かれた時点のものです。この記事のものも含めてです。
3. 受け方(5ステップ)
先に手順を通しで書きます。ここまで読んで「とりあえず受けてみるか」と思った人は、この章だけで完了できます。

ステップ1 Skillshopを開く
`skillshop.exceedlms.com` が入口です。Googleアカウントでログインします。普段お使いのGoogleアカウントで大丈夫です。ただし1つだけ。会社のアカウントで受けると、退職や異動でそのアカウントが使えなくなったときに、認定証も見られなくなります。そこだけ決めてから始めてください。
ステップ2 Google広告のカテゴリを開く
トピックの一覧から「Google 広告」を選びます。ここに、学習コースと認定試験が並びます。

ステップ3 学習コースを一通り見る
いきなり試験を受けることもできますが、先にコースを見たほうが結局速いです。動画と読み物で、章ごとに小さな確認問題が付いています。
ステップ4 認定試験を受ける
制限時間は75分です。始めると止められないので、時間が取れるときに始めてください。途中で閉じると受け直しになります。
ステップ5 合格すると認定証が出る
合格すると、Skillshopのプロフィールに認定証が並びます。PDFでダウンロードできます。取得日と有効期限が入っているので、履歴書に書くときはここを見てください。
落ちたときにやること
1日後から受け直せます。ただ、そのまま受け直しても同じところで落ちます。
おすすめは、間違えた分野の学習コースだけを見直すことです。試験のあとに、どの分野が弱かったかが表示されます。そこだけ戻ってください。全部やり直す必要はありません。
4. 各分野で何を問われるか
分野ごとの中身を、要点だけ並べます。名前は変わることがあるので、中身のほうを覚えてください。
| 分野 | よく問われる中身 | この講座での対応 |
|---|---|---|
| 検索広告 | キーワードのマッチタイプ/広告ランクと品質スコア/レスポンシブ検索広告/自動入札の選び方 | 第15回〜第23回 |
| 測定にあたる分野 | コンバージョンの定義/タグの仕組み/アトリビューション/拡張コンバージョン | 第10回〜第12回・第39回 |
| ディスプレイ | オーディエンスの種類/配信面/クリエイティブのサイズ | 第26回・第31回 |
| 動画 | YouTubeの広告フォーマット/課金の仕組み/視聴の測り方 | 第27回 |
| ショッピング広告 | Merchant Centerとの関係/商品データの要件/入札 | 第28回 |
| アプリ | インストールの計測/自動化の範囲 | 第29回 |
この表を見て気づいてほしいのは、対応する回が講座の中盤以降に固まっていることです。資格の範囲は「機能の使い方」なので、講座でいうと第3部から第6部にあたります。第1部から第2部にあたる「出すかどうか」「いくらまで出すか」「計測を入れる」は、資格の範囲の外です。
5. どれから受けるか
全部受ける必要はありません。自分が出す広告の分野だけで足ります。
そのうえで、順番には意味があります。この順で受けてください。
| 順 | 分野 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 検索広告 | いちばん基本。ここの考え方がほかの全部の土台になる |
| 2 | 測定にあたる分野 | コンバージョンの考え方。ここが分からないと数字が読めない |
| 3 | 自分が出す種類(ディスプレイ/動画/ショッピング/アプリ) | 出さない分野は後回しでいい |
| 4 | プロフェッショナル | 上の3つが終わってから |
検索広告から始める理由は、この講座と同じです。検索広告は「探している人に出す」いちばん分かりやすい形なので、仕組みを覚える教材として向いています。ほかの種類は、検索広告の考え方を土台にすると理解が速くなります。
勉強のしかた(具体的に)
「教材を読む」だけだと進まないので、実際にやることを書きます。
1 管理画面を開きながら読む
いちばん効きます。用語が出てきたら、その画面を実際に開いてください。マッチタイプの説明を読むときは、キーワードの画面を開いておく。品質スコアの説明を読むときは、キーワードの列に品質スコアを表示させておく。画面と言葉がつながると、忘れなくなります。
アカウントをまだ持っていない人は、次の第6回で作れます。無料です。広告を出さなければお金はかかりません。
2 分からない用語をその場で調べない
読んでいる途中で用語を1つずつ調べると、進まなくなります。印だけ付けて、章の終わりでまとめて調べてください。
3 確認問題を飛ばさない
各章に付いている小さな問題は、本番と考え方が同じです。ここで間違えた項目が、本番でも間違えます。
4 一度落ちてから本気で読む
無料なので、この使い方ができます。まず受けて、弱い分野を知ってから読むと、読む場所が絞れます。
認定証の見方と、更新のタイミング
合格したあとの話も書いておきます。
- 認定証は Skillshop のプロフィールページにたまっていきます
- 取得日と有効期限が入っています。履歴書に書くときはこの日付を使ってください
- 期限が近づくと通知が来ますが、通知に頼らないでください。取得日から1年、とカレンダーに入れておくほうが確実です
- 更新は、同じ分野の試験にもう一度合格するだけです。新しく増えた機能が問われるので、更新の勉強はそのまま最新情報の確認になります
この「毎年受け直す」という設計は、実はよくできています。Google広告は毎年変わるので、1年に1回、変わった部分を強制的に確認させられる仕組みだからです。
取ると何が変わるのか
メリットを、実際に起きることで書きます。
| 場面 | 何が変わるか |
|---|---|
| 代理店との打ち合わせ | 用語を聞き返さずに済む。質問の質が上がる |
| 社内で説明するとき | 「Googleの認定資格の内容によると」と言えるので、話が通りやすい |
| 転職・就職 | 無料で書ける材料が1つ増える。実務経験の代わりにはならない |
| 自分で運用するとき | 設定画面の項目の意味が分かるので、迷う時間が減る |
逆に、変わらないことも書いておきます。成果は変わりません。資格を取った翌日に、広告の数字が良くなることはありません。
ここまでで、受ける意味と、変わらないことがはっきりしました。残っているのは順番の話です。「Google広告 学習ロードマップ」には、資格の前に済ませておくこと4つを並べてあります。勉強が楽しくて計測が後回しになる形がいちばん多いので、そこを先頭に置きました。私のLINEで配布しています。
▶ LINEで特典を受け取る
6. どれくらい勉強すれば受かるのか
合格ラインは80%です。50問前後の試験で、10問までしか間違えられないという水準です。
体感の目安を書いておきます。
| 状態 | 目安 |
|---|---|
| 管理画面を一度も触ったことがない | 教材を通しで読んでから受ける。数時間はかかる |
| 出稿した経験がある | 教材をざっと見て、知らない用語だけ潰す |
| 毎日運用している | そのまま受けても通ることが多い |
通らなかった場合も、翌日にまた受けられます。なので「完璧にしてから受ける」より、一度受けて、どこが分かっていないかを知るほうが速いです。受験料は無料なので、この使い方ができます。
ひとつだけ書いておきます。試験の答えを探して覚える、という進め方はおすすめしません。この資格は、履歴書に書くこと自体が目的ではなく、広告費を無駄にしないために受けるものだからです。答えだけ覚えて通っても、管理画面の前で判断できるようにはなりません。
7. 資格の範囲と、実際に手を動かす場所のズレ
ここがこの記事の中心です。
第4回で、私が運用している広告アカウント7つについて、直近28日間の操作を実際に数えました。その中身は、大半が「キーワードと除外キーワードの出し入れ」でした。

一方で、認定資格が問うのは用語と仕組みの理解です。マッチタイプとは何か、品質スコアはどう決まるか、どの入札戦略がどの目的に向くか。知識としては全部必要です。
ズレはここです。
| 資格で身につくこと | 実務で毎週やること |
|---|---|
| 用語と仕組みが分かる | 検索語句の一覧を開いて、要らない言葉を止める |
| どの機能が何のためにあるか分かる | 効いている広告文を残し、効いていないものを入れ替える |
| 設定項目の意味が分かる | 予算をどのキャンペーンに寄せるかを決める |
| ー | 止める判断をする |
資格は「地図が読める」ようにしてくれます。実際に歩くのは別の技能です。
もう1つ、資格では埋まらない穴が3つあります。
穴1 自分のお金が動かないので、判断の重みが分からない
試験の中では、予算を増やす選択肢と減らす選択肢は同じ重さです。実際には、自分の会社のお金が減ります。この感覚は受験では身につきません。
穴2 画面が変わる
Google広告の管理画面は変わります。資格の教材が追いつくまでに時間差があります。この講座も同じ問題を抱えているので、記事の中に「いつ時点の画面か」を必ず書くようにしています。
穴3 自分の商材の判断は出てこない
粗利がいくらだから1件にいくらまで使える、という計算は、Googleの教材には出てきません。自分の会社の数字だからです。この計算は第3回でやりました。
→ 第3回 Google広告の費用|請求の上限と、予算の決め方
8. 代理店にとっては義務、事業者にとっては任意
ここで、資格の見え方が変わる話をひとつ入れます。代理店にとって、この資格は取るかどうかの選択ではありません。
Google Partners のバッジには、「アカウント担当者の50%以上が認定資格を持っていること」という要件があります。加えて、過去90日で一定額を使った分野ごとに、資格保有者が1人以上必要です。
出典 Google広告ヘルプ「Google Partner または Premier Partner のステータスを得る方法」(https://support.google.com/google-ads/answer/9702452?hl=ja 2026年8月30日確認)。詳しくは第4回に書きました。
つまり、代理店の担当者が資格を持っているのは当たり前です。バッジを維持するために必要だからです。「資格保有者が在籍しています」という表記は、選ぶ基準にはなりません。
逆に、広告を出す側の事業者にとっては完全に任意です。持っていなくても広告は出せますし、成果にも直結しません。それでも私がすすめるのは、用語が通じるようになるからです。
代理店との打ち合わせで、マッチタイプ・品質スコア・インプレッションシェアといった言葉が出てきたときに、聞き返さずに済むだけで、話の進み方が変わります。
9. 無料で学べるものの地図
Google広告を無料で学べるものは、実は何種類もあります。それぞれ役割が違うので、整理しておきます。

| 学習先 | 教えてくれること | 教えてくれないこと |
|---|---|---|
| Skillshop | 機能と用語の体系。認定資格が取れる | 事業側の判断。実際の失敗例 |
| Google広告ヘルプ | 各設定の正確な仕様。いま何が使えるか | どれを選ぶべきか |
| 管理画面の中のヘルプ | 目の前の画面の項目の意味 | 全体の流れ |
| この講座 | ゼロから出稿してPDCAを回すまでの一本道と、実際の数字 | ー |
Skillshopと公式ヘルプで、機能の説明はほぼ全部無料で手に入ります。この講座がその上に足しているのは、「どれを選ぶか」と「実際にいくらかかって、どう失敗したか」の2つです。
だからこの講座と資格は競合しません。むしろ、資格を取ってから講座を読むと速いです。用語の説明を飛ばして読めるからです。
管理画面のヘルプの使い方
ひとつだけ実用的なことを書きます。管理画面の右上にヘルプのマークがあります。ここを押すと、いま開いている画面についての説明が出ます。

分からない項目に出会ったとき、検索するより速いことが多いです。画面の名前が分からないまま検索すると、古い名前の記事が出てくるからです。
10. 取ったほうがいい人/後回しでいい人
まとめます。
| こういう人 | どうするか |
|---|---|
| これから自分で運用する | 検索広告だけ先に取る。用語が通じるようになる |
| すでに代理店に任せていて、話が分からない | 検索広告と測定の2つ。打ち合わせが楽になる |
| 広告の仕事に就きたい/転職したい | 取る。無料で、履歴書に書ける材料になる |
| もう出稿していて、数字も読めている | 後回しでいい。先に第10回の計測を片付けるほうが効く |
| まだ商材の粗利を計算していない | 後回し。第3回を先に |
いちばん最後の行が大事です。資格の勉強は楽しいので、そこから始めてしまって、肝心の計測や予算の計算が後回しになることがあります。順番としては、計測が先です。
よくある質問
Q 費用はかかりますか
公式ヘルプに受験料の記載はありません。Skillshop上では無料で受けられます。
Q 難易度はどれくらいですか
合格ラインは80%です。管理画面を触ったことがある人なら、教材を一通り見れば届く水準です。触ったことがない人は、先に第6回でアカウントを作って、画面を見ながら学ぶほうが速いです。
Q 日本語で受けられますか
Skillshopは日本語に対応しています。ただし、新しい分野は英語の名前のまま並んでいることがあります。第1回で書いた、公式ヘルプの表記ゆれと同じ現象です。
Q 履歴書に書けますか
書けます。ただし有効期限が1年なので、取得年月を添えてください。切れたものを書くと、確認されたときに困ります。
Q 落ちたらどうなりますか
1日後から再受験できます。回数の制限は公式ヘルプに書かれていません。
Q 会社として取らないといけませんか
広告を出す側の事業者には、資格の義務はありません。代理店側にはバッジ維持のために必要です(8章のとおり)。
Q どの分野から受けるか迷います
検索広告からにしてください。理由は5章のとおりです。
まとめ
- 無料。落ちても翌日に受け直せる
- 1年で切れる。代理店の資格保有をアピールされたら「いま有効か」で見る
- 種類は入れ替わる。受ける前にSkillshopの一覧を自分で開く
- 資格は地図の読み方。歩き方は別
- 順番は、計測が先。資格はそのあとでも遅くない
「Google広告 学習ロードマップ」には、どの資格をどの順で受けるかと、この講座の42回のうちどこと対応しているかを1枚にまとめています。
▶ LINEで特典を受け取る
次のレッスン
ここまでの4回で、出すかどうかと、誰がやるかを決めました。第6回から、実際に手を動かします。
まずアカウントを作ります。ただし、いきなり作り始めないでください。作る前に決めておかないと、あとで作り直しになることが3つあります。第4回で書いた「アカウントの持ち主」の話も、ここで実際の手順になります。
この講座の全42回の一覧は、講座トップにまとめています。 → Google広告マスター講座トップ


コメント