このページでわかること
こんにちは、あきです。
第14回で、出すキーワードを決めました。この回は、その言葉をどこまで広げて拾うかを決めます。
先に、この回の核になる実測を出します。
登録したキーワードと、実際に広告が出た検索語句が、そのまま同じだったのは0.4%でした。

第14回と同じ走査から、今度は検索語句の側を見ます。直近30日に広告が出た検索語句13,600件のうち、キーワードとまったく同じ文字列だったのは56件でした。
マッチタイプ別に分けると、こうなります。
| マッチタイプ | 検索語句 | キーワードとそのまま同じ | 割合 |
|---|---|---|---|
| 完全一致 | 1,987件 | 30件 | 1.5% |
| フレーズ一致 | 10,016件 | 22件 | 0.2% |
| インテントマッチ(部分一致) | 1,597件 | 4件 | 0.3% |
| 合計 | 13,600件 | 56件 | 0.4% |
「完全一致」でも1.5%です。

先に断っておきます。この「同じ」は文字列がそのまま一致したかどうかで数えています。意味が同じものは、この数字に入っていません。Googleは同じ意味の検索を拾う仕組みなので、残りの98.5%が無関係な語だという意味ではありません。
それでも、この数字は大事です。「完全一致にすれば、入れた言葉そのままの人だけが来る」という理解でいると、検索語句レポートを開いたときに何が起きているか説明できなくなります。
この回のゴールは3つです。
- 3つのマッチタイプの違いと、書き方が分かる
- 自分のアカウントでどれを使うかを決められる
- 除外キーワードのマッチタイプが別物だと分かる
所要時間は30分です。
この回で使う「マッチタイプ判断シート」を、私のLINEで配布しています。予算と目的から、どのマッチタイプで始めるかが決まる形にしました。除外キーワードの書き方の早見表も付けています。
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1. マッチタイプとは何か
登録したキーワードを、どこまで広げて拾うかの設定です。
公式の定義はこうです。
「キーワードがユーザーの検索語句と一致すれば広告がオークションの候補に入りますが、その際にどの程度厳密な一致を求めるか指定するのが、キーワードのマッチタイプです。」
出典 Google広告ヘルプ「キーワードのマッチタイプについて」(https://support.google.com/google-ads/answer/7478529?hl=ja 2026年9月6日確認)。

3つあります。
| 名前 | 書き方 | 拾う範囲 |
|---|---|---|
| インテントマッチ | そのまま入れる | いちばん広い |
| フレーズ一致 | 二重引用符で囲む | 真ん中 |
| 完全一致 | 角かっこで囲む | いちばん狭い |
「部分一致」という呼び方を見たことがあるかもしれません。それがインテントマッチに変わりました。この講座では公式の呼び方に合わせます。
2. 3つを1つずつ
2-1. インテントマッチ
指定したキーワードに関連する内容の検索で広告が出ます。
公式にはこう書かれています。
「これには、キーワードの直接的な意味内容は入っていない検索も含まれます。」(出典 同上)
記号は要りません。そのまま入力するとこれになります。すべてのキーワードに最初から割り当てられるマッチタイプです。
判断に使われる材料が3つ公表されています。
- ユーザーの最近の検索アクティビティ
- ランディングページの内容
- 同じ広告グループの中の他のキーワード
3つ目に注目してください。同じ広告グループに入れた他の言葉が、拾う範囲に影響します。第14回で「意図が揃っていない言葉を同じ広告グループに入れるな」と書いた理由が、ここにもあります。
2-2. フレーズ一致
キーワードと同じ意味の内容を含む検索で出ます。
「文言に差があっても、同じ意味に解釈できる場合は一致と見なされます。また、キーワードよりも具体的な情報を追加した検索も一致します。」(出典 同上)
二重引用符で囲みます。
2-3. 完全一致
キーワードとまったく同じ意味または意図の検索で出ます。

★ここが誤解のもとです。「まったく同じ語」ではなく「まったく同じ意味または意図」です。
角かっこで囲みます。
冒頭の実測に戻ります。完全一致の検索語句1,987件のうち、キーワードとそのままの文字列だったのは30件(1.5%)でした。残りは、Googleが「同じ意味または意図」と判断した別の言い方です。
3. 3つは入れ子になっている
ここを知っていると、設計がとても楽になります。

公式の説明です。
「あるキーワードをフレーズ一致で指定した場合に一致する検索には、同じキーワードを完全一致で指定した場合に一致する検索はすべて含まれます。」(出典 同上)
つまり、こうなっています。
“` インテントマッチ ⊃ フレーズ一致 ⊃ 完全一致 “`
同じ言葉を3つのマッチタイプで登録する必要はありません。広いほうを入れれば、狭いほうの一致も全部含まれます。
公式はさらに踏み込んでいます。
「したがって、インテント マッチ 1 つを使用すれば、同じキーワードを繰り返し指定しなくても、複数のマッチタイプを使用した場合と同じメリットを得ることができます。」(出典 同上)
この主張をどう受け取るかは、次の章で書きます。
4. ★実測から見えた3つのこと
冒頭の13,600件を、もう少し細かく見ます。
4-1. 検索語句は、キーワードより長い

| 語数 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 1語 | 149 | 1.1% |
| 2語 | 2,403 | 17.7% |
| 3語 | 4,080 | 30.0% |
| 4語 | 3,250 | 23.9% |
| 5語以上 | 3,718 | 27.3% |
3語以上が81.2%です。
第13回で出した、登録キーワードの語数分布と比べてください。登録側は2語と3語で6割、4語以上は27.1%でした。実際に打たれている言葉のほうが、明らかに長いです。
これが、一致率が0.4%にしかならない理由の1つです。人は、こちらが登録した短い言葉より、長くて具体的な言葉で検索しています。
4-2. フレーズ一致がいちばん使われている
13,600件の内訳は、フレーズ一致が10,016件で73.6%でした。完全一致が1,987件、インテントマッチが1,597件です。
これは登録の割合ではなく、実際に広告が出た検索語句の割合です。第9回で出した登録キーワードのマッチタイプの割合とは別の数字なので、混ぜないでください。
4-3. 完全一致でも、そのままの語では出ていない
繰り返しになりますが、ここがこの回でいちばん大事です。
完全一致1,987件のうち、キーワードとそのままだったのは30件です。
だから、完全一致にしても「検索語句レポートを見る必要がない」わけではありません。むしろ逆で、完全一致でも、何が拾われているかは開いてみないと分かりません。
5. どれを使えばいいのか
公式は「インテントマッチ1つでいい」と言っています。この講座では、そのまま受け取りません。

理由は1つです。
インテントマッチが本領を発揮するのは、スマート自動入札と組み合わせたときだからです。公式にもこう書かれています。
「スマート自動入札とインテント マッチは併用することが不可欠です。」(出典 同上)
そしてスマート自動入札は、成果のデータが溜まって初めて働きます。第10回で計測を入れ、第12回で確かめたのは、このためです。
だから、判断はこうなります。
| いまの状態 | 使うもの |
|---|---|
| 計測が入っていない/成果がまだ0件 | フレーズ一致か完全一致。広げると、何も学習しないまま費用だけ出ます |
| 計測が入っていて、成果が月30件を超えている | インテントマッチ+スマート自動入札 |
| 予算が月10万円未満 | 完全一致から。拾う範囲を狭くして、確実なところだけ取ります |
| ブランド名や商品名を守りたい | 完全一致とフレーズ一致 |
この講座を順番に読んできた方は、まだ配信していないはずです。だから最初はフレーズ一致で始めることを勧めます。
理由は2つです。完全一致だけだと表示が出なさすぎてデータが溜まらないこと。そして、インテントマッチだと広がりすぎて、少ない予算が薄まることです。
成果が溜まってきたら、インテントマッチを1つの広告グループで試します。いきなり全部を切り替えないでください。
6. 似たキーワードを両方入れる必要はない
「赤 車」と「車 赤」のように、語順だけが違う言葉を両方入れるかどうか。
公式の答えははっきりしています。
「非常によく似たキーワードを追加しても、両方の検索に一致するキーワードは 1 つだけです(費用や掲載結果に影響はありません)。」(出典 同上)
広告ランクの高いほうが使われ、入札は1広告主につき1件だけです。
だから、語順違いや表記ゆれを何十個も並べる意味はありません。第14回で「同じ意図の言葉は落とす」と書いたのは、これが理由です。
ここから、除外キーワードの話に入ります。予算と計測の状態から、どのマッチタイプで始めるかが決まる「マッチタイプ判断シート」を私のLINEで配布しています。除外の言い換え早見表も入れました。
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7. ★除外キーワードのマッチタイプは別物です
ここを同じだと思って設定すると、除外が効きません。

公式にこう書かれています。
「除外キーワードは、類似パターンやその他のパターンと一致しません。たとえば、部分一致の除外キーワードの『花束』を除外した場合、ユーザーが『赤い花束』を検索しても広告は掲載されませんが、『赤い花』を検索すると広告は掲載対象となります。」
出典 Google広告ヘルプ「除外キーワードについて」(https://support.google.com/google-ads/answer/2453972?hl=ja 2026年9月6日確認)。
違いを表にします。
| 通常のキーワード | 除外キーワード | |
|---|---|---|
| 同じ意味の言葉 | 拾う | 拾わない |
| 単数形と複数形 | 拾う | 自分で両方書く |
| 類義語 | 拾う | 自分で全部書く |
| 大文字と小文字 | 考慮される | 考慮される(書かなくてよい) |
| 誤字脱字 | 考慮される | 考慮される(書かなくてよい) |
公式の記載です。
「主な違いは、類義語、および単語の単数形と複数形も除外の対象に追加する必要があることです。大文字と小文字、誤字脱字は、自動的に考慮されるため、それらを除外キーワードに別途追加する必要はありません。」(出典 同上)
実務での意味は1つです。
★除外したい概念があるなら、その言い換えを自分で全部書き出してください。「無料」を除外しても「タダ」「フリー」は残ります。第14回で除外キーワードの型を6つ出しましたが、それぞれの型の中で言い換えを並べる必要があります。
除外キーワードのマッチタイプは3つです。
| 種類 | 動き |
|---|---|
| 部分一致(既定) | 含まれる語が全部使われたら非表示。語順は問わない |
| フレーズ一致 | 同じ語順で全部使われたら非表示 |
| 完全一致 | まったく同じ語句のときだけ非表示 |
迷ったら既定の部分一致のままで構いません。広く止まるほうが安全です。
アカウント全体に効く除外リストも作れます。複数のキャンペーンで同じものを使い回すなら、そちらが楽です。第14回で書いた「共有リストにする」がこれです。
8. 設定のしかた
登録するときに記号を付けるだけです。

| マッチタイプ | 書き方 |
|---|---|
| インテントマッチ | 広告運用代行 |
| フレーズ一致 | “広告運用代行” |
| 完全一致 | [広告運用代行] |

あとから変えることもできます。管理画面のキーワードの一覧で、対象を選んでマッチタイプを変更します。
ただし、変えると学習がやり直しになります。第10回で書いた学習期間の話と同じで、変えたら2週間は待ってください。
9. 答え合わせは検索語句レポートで
マッチタイプを決めたら、実際に何が拾われているかを見ます。

開く場所は、キャンペーンの中の検索語句です。
見るのは2つだけです。
1. 成果が出ている語 → 登録に回す 2. 関係ない語 → 除外キーワードに入れる
冒頭の実測が示すとおり、登録した言葉とは違う語で出ています。だからここを開かないと、自分が何にお金を払っているのか分かりません。
詳しい読み方は第35回で書きます。この回では「マッチタイプを決めたら必ず答え合わせをする」という順番だけ持っておいてください。
10. P-MAXとの関係
同じアカウントでP-MAXキャンペーンも動かしている場合の話です。
公式にこう書かれています。
「ユーザーの検索語句が、アカウントで指定したマッチタイプの検索キーワードと同一の場合は、P-MAX よりも検索キャンペーンが優先されます。」(出典 Google広告ヘルプ answer/7478529、2026年9月6日確認)
同一でない場合は、広告ランクの高いほうが選ばれます。
つまり、検索キャンペーンで完全一致だけを使っていると、そこから外れた検索はP-MAXに流れます。両方を動かしているなら、この動きを知らないと「検索キャンペーンの表示が伸びない」の原因が分かりません。
P-MAXそのものは第24回で扱います。
11. つまずきポイント
除外したのに、まだ出てくる
言い換えが残っています。第7章のとおり、除外キーワードは類義語を拾いません。検索語句レポートで実際の表記を確かめて、その表記のまま除外に足してください。
完全一致にしたのに、違う語で出る
仕様です。完全一致は「まったく同じ意味または意図」であって、まったく同じ語ではありません。実測では、完全一致でもそのままの語は1.5%でした。
フレーズ一致にしたら表示が激減した
拾う範囲が狭くなったからです。予算が余っているなら、インテントマッチの広告グループを1つ作って比べてください。いきなり全部を切り替えないでください。
二重引用符を付けたのに反映されない
全角の引用符になっていることがあります。半角で入力してください。角かっこも同じです。
インテントマッチにしたら、関係ない語ばかり拾う
スマート自動入札が入っていないか、成果のデータが足りていません。第5章の表に戻って、フレーズ一致か完全一致へ落としてください。
同じ言葉を3つのマッチタイプで登録している
要りません。第3章の入れ子の関係のとおり、広いほうが狭いほうを含みます。管理する対象が増えるだけです。
慣れたらここまで
1つ目。広告グループを分けて比べます。同じキーワードを、片方はフレーズ一致、片方はインテントマッチで別の広告グループに入れて、成果を比べます。同じキャンペーンの中でやると予算を食い合うので、比べ方は第38回で書きます。
2つ目。除外の言い換えを一覧にします。「無料」なら、タダ・フリー・0円・無償。型ごとに言い換えを並べたリストを1つ作って、アカウントをまたいで使い回します。
3つ目。月に1回、検索語句の語数を見ます。5語以上が増えているなら、人の検索の仕方が変わってきています。そのぶん、登録するキーワードも見直す時期です。
突き詰めるなら
マッチタイプは、突き詰めると「機械にどこまで任せるか」の設定です。
完全一致は、自分で範囲を決めます。外しにくいですが、自分が思いついた範囲しか取れません。
インテントマッチは、機械に任せます。思いつかなかった良い言葉が拾える代わりに、関係ない語も拾います。
そして機械は、こちらが渡したデータの分しか賢くなりません。渡すデータが、第10回で入れたコンバージョンです。
だから順番はこうです。計測を入れる(第10回から第12回)→ 狭く始める(この回)→ データが溜まる → 任せる範囲を広げる。
逆はできません。計測が無いまま任せると、機械はクリックを増やすことしかできません。
まとめ

- ★登録したキーワードとそのまま同じ検索語句は、13,600件中56件(0.4%)
- ★完全一致でも1.5%。「まったく同じ語」ではなく「まったく同じ意味または意図」
- 3つは入れ子。インテントマッチ ⊃ フレーズ一致 ⊃ 完全一致。同じ言葉を3つで登録しない
- 検索語句は3語以上が81.2%。登録した言葉より長い
- 公式は「インテントマッチ1つでいい」と言っているが、それはスマート自動入札とセットの話
- 計測が入っていない段階では、フレーズ一致か完全一致から始める
- ★除外キーワードは類義語を拾わない。言い換えは自分で全部書く
- 大文字小文字と誤字脱字は、除外でも自動で考慮される
- 語順違いを両方登録しても、費用や結果は変わらない
- 決めたら検索語句レポートで答え合わせをする
「マッチタイプ判断シート」は、予算と計測の状態から、どれで始めるかが決まる形にしています。除外キーワードの言い換え早見表つきです。
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次のレッスン
第16回は、レスポンシブ検索広告の広告文です。ここまでで「誰に出すか」が決まりました。次は「何を見せるか」です。
この講座の全42回の一覧は、講座トップにまとめています。 → Google広告マスター講座トップ


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