このページでできること
どうも、あきです。
第14回と第17回で、こちらから送る仕組みができました。ここからは、送る中身の話に入ります。
この回で扱うのはクーポンとショップカードです。どちらもLINE公式アカウントに最初から入っている機能で、追加費用はかかりません。
2つの役割は違います。
クーポンは、今すぐ動いてもらうための道具です。 期限を切って、今週来てもらう、今月買ってもらう、というときに使います。
ショップカードは、また来てもらうための道具です。 来店のたびにポイントが貯まって、貯まると特典が出る。紙のスタンプカードをLINEの中に持ってきたものです。
この回を読むと、両方の作り方と、どちらをいつ使うかが分かります。読み終わるまでの目安は13分です。
なお正直に書いておくと、私のアカウントはクーポンもショップカードも1枚も作っていません。 BtoBのコンサルティングなので、割引で動く商売ではないからです。この回は、代行しているクライアントの店舗アカウントで使っている設計と、実際の管理画面を見ながら書いています。
このレッスンで使う「クーポン設計シート」を、私のLINEで配布しています。何を割引にして、期限をいつにするか。書き込むだけで決められる形にしました。
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クーポンとショップカードの使い分け
先に結論の表を置きます。
| クーポン | ショップカード | |
|---|---|---|
| 目的 | 今すぐ動いてもらう | また来てもらう |
| 効く場面 | 新規の来店、閑散期の穴埋め、在庫処分 | 2回目以降のリピート |
| 期限 | 有効期間を切る | カードの有効期限を切る |
| 作成の費用 | 無料 | 無料 |
| 配る通数 | 配信に乗せると通数を消費 | ポイント付与は通数を消費しない |
| 向く業種 | 飲食、小売、美容、整体 | 飲食、美容、整体、習い事 |
同じ業種で両方使うのが基本です。 クーポンで来てもらって、来た人にショップカードを渡してもう一度来てもらう。この2段構えになります。
BtoBやコンサルティングのように単価が高くて来店の概念がない業種では、どちらも無理に使う必要はありません。私が作っていないのはそういう理由です。
クーポンを作る
管理画面の左メニュー、ツールの中にあるクーポンを開きます。「クーポンを作成」を押すと、最初に獲得条件を選ぶ画面が出ます。

獲得条件は3種類ある
| 条件 | 誰がもらえるか | 使いどころ |
|---|---|---|
| 条件なし | 配ったすべての人 | 基本はこれ |
| 抽選 | 抽選で当たった人だけ | 特典の数に限りがあるとき、ゲーム性を出したいとき |
| 友だち紹介 | 紹介した人と紹介された人 | 友だちを増やしたいとき |
迷ったら条件なしです。 抽選と友だち紹介は目的がはっきりしているときだけ使ってください。
友だち紹介クーポンについては、第21回の友だちの増やし方で詳しく扱います。ここでは条件なしのクーポンを作ります。
入力する項目
条件なしを選ぶと、作成画面に進みます。

右側にプレビューが出るので、入力しながら見え方を確認できます。上から順に埋めていきます。
クーポン名(60文字まで) トークルームの吹き出しに出る名前です。「LINE友だち限定 500円引き」のように、何がどれだけお得かがひと目で分かる形にしてください。
有効期間 開始日時と終了日時を入れます。タイムゾーンは日本時間になっていることを確認してください。
写真 10MBまで上げられますが、公式は1MB以下を推奨しています。相手のスマホで開くものなので、重い画像は避けてください。管理画面にテンプレート画像も用意されています。
利用ガイド(500文字まで) 初期状態で3行ぶんの文章が入っています。「この画面をスタッフに提示してください」「使用済みのクーポンは利用できません」といった内容です。
ここは消さずに、自分の店のルールを足してください。 たとえば「他のクーポンとの併用はできません」「1グループにつき1枚まで」といった条件です。ここに書いていないことでもめます。

LINEヤフーサービスへの掲載 初期値は「掲載しない」です。掲載しないなら、友だちにだけ配られます。掲載するを選ぶと、LINEヤフーの関連サービスに載って、友だちでない人にも見えるようになります。
新規のお客さんを呼びたいなら掲載する、友だち限定の特別感を出したいなら掲載しない。 ここは目的で決めてください。
使用可能回数 「1回のみ」か「上限なし」です。ここに1つ注意があります。公式の説明によると、上限なしにした場合、使用済みにしても繰り返し使えてしまいます。 1人1回に限りたいなら必ず1回のみを選んでください。
クーポンコード 表示するか、しないか。バーコードやQRコードの画像を別途アップロードすることもできます。POSレジと連動させたい場合はここを使います。
クーポンタイプ 5種類から選びます。割引、無料、プレゼント、キャッシュバック、その他です。割引とキャッシュバックを選ぶと、金額か割合を入力できます。割引には円引き、パーセント引き、打ち消し線(元の値段と割引後の値段を並べる)の3つの見せ方があります。
打ち消し線がいちばん強いです。 1,200円が1,000円になる、と両方の数字を並べたほうが、200円引きと書くよりお得に見えます。
利用条件(30文字まで) 「1,000円以上のお支払いで利用可能」のような一文です。客単価を下げたくない場合は必ず入れてください。
クーポンでいちばん気をつけること
ここが実務でいちばん事故が起きる箇所です。
保存したクーポンは、編集も削除もできません。
公式のマニュアルにもはっきり書かれています。一度「保存」を押すと、名前も期限も割引額も、二度と直せません。
直せるのは下書きだけです。下書き保存したクーポンはクーポンリストの下書きタブに入り、そこからなら編集も削除もできます。
だから作業手順はこうしてください。
1. まず下書き保存で作る 2. プレビューで全部確認する 3. 割引額と有効期間と利用条件を声に出して読む 4. それから保存を押す
もう1つ。保存したあとにできる操作は「終了」だけです。ただし一度終了にしたクーポンは、終了を取り消せません。 有効期間内でも見られなくなります。
しかも、そのクーポンをあいさつメッセージやリッチメッセージに設定していた場合は注意が要ります。終了したクーポンが、そのまま配られてしまうことがあります。配布を止めるなら、設定した各画面からクーポンを外す作業も要ります。
金額を間違えたクーポンを配ってしまうと、直す手段がありません。ここだけは慎重に進めてください。
クーポンをどう配るか
作ったクーポンは、次の場所から配れます。
| 配り方 | 通数 | 使いどころ |
|---|---|---|
| メッセージ配信の吹き出しに入れる | 消費する | 今週使ってほしいとき |
| あいさつメッセージに入れる | 消費しない | 友だち追加のお礼 |
| 応答メッセージに入れる | 消費しない | 「クーポン」と送ってきた人に返す |
| リッチメニューから開かせる | 消費しない | 常設 |
| クーポンQRコードにする | 消費しない | 店頭のPOPやチラシから |
通数を消費せずに配れる経路が4つもあります。 ここを組むと、無料プランのままでもクーポンが回ります。
いちばん効くのは、あいさつメッセージにクーポンを入れる形です。友だち追加した瞬間に「今すぐ使えるクーポンが届いた」となるので、追加のハードルが下がります。あいさつメッセージの設定は第8回で扱いました。
作る作業より、何をいくら引きにするかを決めるほうが難しいです。迷ったときに開ける業種別の設計例を用意しました。受け取り方はこちらです。
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ショップカードを作る
左メニューのツールから、ショップカードを開きます。
管理画面の説明にこう書かれています。「ショップカードの利用にはアカウントの友だち追加が必要なため、お客さまがショップカードを取得するのをきっかけに、自然な流れで効率よく友だち追加してもらうことができます」
つまりショップカードは、リピート施策であると同時に友だち集めの装置でもあります。 店頭で「ポイントカード作りますか」と聞くだけで友だち追加が進みます。
「ショップカードを作成」を押すと設定画面に入ります。

上から順に決めること
背景画像 3MB以下のJPG、JPEG、PNG。推奨サイズは1920×960です。比率が違う画像は中央で切り取られます。設定しなくても作れます。
色とポイントデザイン カードの色と、スタンプの絵柄を選びます。プレビューで確認できます。
ゴールまでのポイント数 1から50まで選べます。初期値は5です。
ゴール特典 ゴールに到達した人がもらえる特典です。特典チケットを別に作って紐づけます。ここは必須項目なので、先に何を渡すか決めておいてください。
ポイント特典 ゴールの手前で渡す特典です。最大4つまで設定できます。「3個で1ドリンク無料、5個で500円引き」のような段階を作れます。
カード名(20文字まで) お客さんにも表示されます。入力して保存すると、その後1時間は変更できません。 打ち間違いに注意してください。

カード有効期限 最終利用日から数える形と、初回利用日から数える形と、設定しないの3つです。最終利用日というのは最後にポイントを付けた日、初回利用日ははじめてポイントを付けた日です。
最終利用日から1年、が使いやすいです。 来店が続くかぎり期限が延びるので、通っている人のカードが勝手に切れません。
有効期限の通知 前日、3日前、1週間前、2週間前、3週間前、1か月前、通知しないから選びます。初期値は2週間前です。
カード取得ボーナス カードを取った時点で自動的に付くポイントです。0から50まで。ここを1にしておくと、最初のスタンプが押された状態で始まるので、ゴールまでの心理的な距離が縮まります。
ポイント取得制限 同じ日に同じ人へ何度もポイントを付けられないようにする設定です。初期値は「同日中に同じお客さまへのポイント付与を許可しない」で、0時にリセットされます。時間で指定することも、制限しないこともできます。
公開後に変えられないもの
ここも事故が起きやすいところです。画面に注記が出ています。
カードの有効期限と、有効期限の通知は、ショップカードを公開したあとは変更できません。
ポイント数や特典は後から調整できますが、この2つは最初に決めきってください。
ポイントはどうやって付けるのか
管理画面からポイント付与用のQRコードを取得できます。それをレジに置いて、お客さんに読んでもらう形です。
紙のカードと違って、スタンプを押し忘れることも、カードを忘れて来店することもありません。ここがデジタルの強みです。
なお動作環境の制限があります。iOS 10以下、Android 4以下、LINEのバージョン10.6未満は対象外です。この環境ではエラーになり、カードが正しく表示されません。 古い端末を使っているお客さんが多い店舗では、紙と併用する期間を作ったほうが安全です。
つまずきポイント
クーポンの金額を間違えて保存してしまった
直せません。終了にして作り直してください。ただし終了は取り消せず、配布済みの人にも見えなくなるので、その旨をお客さんに案内する必要があります。
ゴールまでのポイント数をいくつにすればいいか
業種の来店頻度から逆算してください。 週1回来る業種なら5から8、月1回の業種なら3から5です。10を超えると、多くの人はゴールに届く前にやめます。
特典に何を出せばいいか
原価が低くて、価値が伝わるものです。飲食ならドリンク1杯、美容ならトリートメント1回。値引きよりも現物のほうが、ゴールしたときの満足度が高くなります。
クーポンとショップカードのどちらから始めるか
クーポンです。 作るのが早く、効果もその週に出ます。ショップカードは設計に時間がかかるうえ、効果が出るのは2か月目以降です。
ショップカードを途中で作り直せますか
新しいカードを作ることはできますが、貯まっていたポイントは引き継がれません。 作り直しは実質的にリセットになるので、最初の設計を丁寧にやってください。
数字の見方
分析のクーポンとショップカードで結果が見られます。
クーポンは、獲得したユニークユーザー数と使用したユーザー数が出ます。見るべきは獲得数ではなく使用数です。 もらったけれど使わなかった、というのがいちばん多いパターンで、そこが分かるのはこの画面だけです。
使用率が低いときの原因はだいたい3つです。割引額が弱い、期限が長すぎて忘れられた、使う場面が想像できない。期限は短いほうが使われます。 1か月より2週間のほうが動きます。
慣れたらここまで|年間の設計にする
クーポンは思いついたときに出すものではありません。年間で置く場所を決めておくものです。
考え方はこうです。まず自分の商売で、暇になる月を書き出します。飲食なら2月と8月、美容なら1月と6月、というように必ずあります。その月の頭にクーポンを置きます。
次に、繁忙期にはクーポンを置きません。放っておいても来る月に割引を配るのは、利益を捨てているだけです。
そのうえで、ショップカードのゴール特典を年に1回だけ強くする月を作ります。閑散期の直前に「今月ゴールした人には特別な特典」と告知すると、貯めている人がまとめて来ます。
よくある質問
クーポンの作成に費用はかかりますか
かかりません。すべてのプランで無料です。配信に乗せたときだけ通数を消費します。
クーポンは何枚まで作れますか
実務で困る枚数ではありませんが、上限はあります。公式の各機能の作成上限数のページで確認できます。
抽選クーポンの当選確率はどう決めますか
当選確率と当選者数の上限を両方設定します。原価から逆算して、渡せる数を先に決めてから確率を決めてください。
ショップカードは複数作れますか
作れます。ただし店舗ごとに分けるといった目的がないかぎり、1枚に絞ったほうがお客さんは迷いません。
ポイントを間違えて付けてしまいました
管理画面から取り消せる場合がありますが、お客さんの画面にはすでに反映されています。その場で謝って、正しい数に直すのがいちばん早いです。
ショップカードの特典チケットはカードが期限切れでも使えますか
使えます。ただしカードを公開停止にすると、特典チケットも使えなくなります。 公開停止の操作は、配布済みの特典に影響することを覚えておいてください。
次のレッスン
販促の道具がそろったら、友だちに直接たずねる手段も持っておきます。
第20回では、リサーチ(アンケート)とLINEコールを扱います。友だちに直接たずねて、次に何を配信するかを決められるようになります。
この講座は全30回のカリキュラムです。第1回から順に読み進めてください。
最後にもう一度だけ置いておきます。年間のどこに割引を置くかまで決められる表が入っています。
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