このページでわかること
こんにちは、あきです。
前回の第21回では、入札戦略の選び方を扱いました。入札は、オークションで「いくらまで出すか」を決める側の話です。この回は、もう片方の「広告とページの出来」がどう評価されているかを扱います。
先に結論を出します。
品質スコアは、広告の順位を決める点数ではありません。Googleの公式ヘルプは、はっきりこう書いています。
「品質スコアは、広告オークションにおける評価材料にはなっていません。」(出典 Google広告ヘルプ 検索キャンペーンの品質スコアについて 2026年9月26日確認)
品質スコアは、どこを直せばいいかを教えてくれる診断の数字です。だから、見るべきは1から10の数字そのものではなく、その内訳の3つのうち、どれが「平均より下」になっているかです。

運用中の5つのアカウントで、有効なキーワード263本の品質スコアを見ました。
| 見たもの | 結果 |
|---|---|
| 品質スコアが出ていないキーワード | 97本(36.9%) |
| 品質スコアが出ている166本のうち、7以上 | 50本(30.1%) |
| 内訳で「平均より下」がいちばん多かったもの | ランディングページの利便性 99本(59.6%) |
Google広告APIで2026年9月26日に集計。キャンペーンが有効な検索キャンペーンのキーワードだけを数えました。
広告文より先に、飛び先のページが足を引っ張っているキーワードが多い、という結果でした。「品質スコアを上げたいから広告文を書き直す」は、この半分以上のキーワードでは的外れになります。
この回のゴールは3つです。
- キーワードの画面に品質スコアと内訳3つの列を出せる
- 内訳3つのどれが低いかを見て、直す場所を1つに絞れる
- 広告ランクと品質スコアの違いを、自分の言葉で説明できる
所要時間は45分です。管理画面のキーワードの画面を開いた状態で読み進めてください。
この回で使う「品質スコア診断シート」を、私のLINEで配布しています。内訳3つの評価を書き写すと、直す場所と参照する回が決まる形にしました。
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1. 広告ランクと品質スコアは別のもの
名前が似ているので、最初に2つを分けます。

| 広告ランク | 品質スコア | |
|---|---|---|
| 何のための数字か | 広告を出すか、何番目に出すかを決める | 直す場所を見つける |
| いつ計算されるか | 検索されるたびに毎回 | 過去の表示実績から |
| 管理画面で見えるか | 見えない | キーワードごとに1から10で見える |
| 順位に使われるか | 使われる | 使われない |
広告ランクは、検索されるたびに計算される内部の数字です。公式ヘルプはこう書いています。
「広告ランクはユーザーが検索するたびに計算され、検索結果ページでの掲載位置が再計算されます。」(出典 Google広告ヘルプ 広告ランクについて 2026年9月26日確認)
この計算には、その瞬間の「オークション時の品質」が入ります。中身は推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性です(出典 同上)。
品質スコアの内訳も、同じ3つの名前です。違いは、品質スコアは過去の実績をまとめてあとから見られる形にしたもので、オークションそのものには使われない、という点です。
つまり、こう捉えるとずれません。
- 順位を決めているのは、検索のたびに計算される広告ランク
- 品質スコアは、その評価の傾向をキーワードごとに見せてくれる数字
- 品質スコアを直接上げても、それだけで順位が上がるわけではない。内訳の3つが指している広告やページを直した結果として、広告ランクも品質スコアも動く
広告ランクを決める6つの要素は、第2回で一覧にしました。この回では、その中の「広告とランディングページの品質」を掘り下げます。
広告ランクは、2回使われる
公式ヘルプには、広告ランクが2つの段階で使われると書かれています。
1. 広告を出せるかどうか(下限値を超えているか) 2. 出せる広告の中で、何番目か
公式ヘルプの例をそのまま表にします。7社の広告ランクが80、50、30、10、マイナス10、マイナス30、マイナス35だったとします。

| 広告ランク | 表示される位置 |
|---|---|
| 80 | 検索結果の上の1番目 |
| 50 | 検索結果の上の2番目 |
| 30 | 検索結果の下の1番目 |
| 10 | 検索結果の下の2番目 |
| マイナス10、マイナス30、マイナス35 | どこにも表示されない |
表示に必要な最低ラインが0、検索結果の上に出るための最低ラインが40、という仮定の例です。(出典 同上。数値は仕組みを説明するための例で、実際の値は公開されていません)
ここから分かることは1つです。品質が低くて広告ランクが下限値に届かないと、入札単価をいくら上げても表示されない場面があります。公式ヘルプも、広告の品質は下限値を決める要素の1つだと書いています(出典 同上)。
品質が高いと、支払う単価が下がる
もう1つ、公式ヘルプに書かれている大事なことがあります。
「一般的に、広告の品質が高いほど、クリック単価は低くなります。」(出典 同上)
同じ位置に出るのに必要な金額が、品質で変わるということです。支払う単価の決まり方は第2回で扱ったので、ここでは「品質を上げると、同じ順位を安く取れる方向に働く」とだけ覚えてください。
さらに、サイトリンクなどのアセットを表示できるかどうかも、広告ランクで決まります(出典 同上)。第17回で「アセットは入れても表示が保証されない」と書いたのは、このためです。
2. まずこれだけ(品質スコアの列を出す)
品質スコアは、最初の状態ではキーワードの表に出ていません。列を足して表示させます。

1. 左のメニューで「キャンペーン」から「キーワード」を開く 2. 表の右上にある「表示項目(列)」のアイコンを押す 3. 「すべての列」の横のプルダウンを開き、「品質スコア」の区分を開く 4. 次の4つにチェックを入れる – 品質スコア – ランディングページの利便性 – 推定クリック率 – 広告の関連性 5. 「適用」を押す
(出典 Google広告ヘルプ 検索キャンペーンの品質スコアについて 2026年9月26日確認。画面の並びや名前は時期で変わることがあります)
これで、キーワードごとに4つの列が並びます。品質スコアは1から10の数字で、内訳の3つは次のどれかで表示されます。

| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 平均より上 | 同じ検索に出ている他の広告主より良い |
| 平均的 | 同じくらい |
| 平均より下 | ここに直す余地がある |
比べている相手は、過去90日にまったく同じ検索語句で広告が出た他の広告主です(出典 同上)。自分の過去との比較ではありません。だから、自分は何も変えていないのに、競合が良くなったことで下がることもあります。
この回の画面について
この回は、管理画面の写真を使わず、図解で示します。品質スコアの列は、キーワードの表示項目を変えるだけで出せます。列を足すのは表の見た目の変更で、広告の配信には影響しません。ただ、スコアや内訳はキーワードの中身が特定されやすい画面です。そのため、実測は件数と割合だけにして、図解にまとめました。
3. 品質スコアが出ないキーワードがある理由
列を出すと、数字が入らず横棒だけが表示されるキーワードがあるはずです。実測では263本中97本(36.9%)がこの状態でした。

公式ヘルプの説明はこうです。
そのキーワードと完全に一致する検索の件数が足りず、品質スコアを計算できない状態です(出典 同上)。
ポイントは「完全に一致する検索」です。品質スコアは、キーワードと同じ内容の検索で広告が出た実績をもとに付きます。キーワードを「ロゴ 作成 依頼 格安」のように長くすると、その語順どおりに検索する人が少ないので、スコアが出にくくなります。
横棒のキーワードは、困った状態とは限りません。実測では、直近30日に表示があったキーワード189本のうち、28本は表示があってもスコアが出ていませんでした。表示されていても、完全に一致する検索が少なければスコアは出ません。
公式ヘルプが挙げている対処は2つです。
ただし、スコアを出すためだけにキーワードを増やしたり広げたりはしないでください。スコアが出ないことより、関係ない検索に費用を使うほうが損です。
マッチタイプを変えても、スコアは変わらない
よくある勘違いがあります。「完全一致に変えれば品質スコアが上がる」というものです。
「キーワードのマッチタイプを変更しても品質スコアには影響しません。」(出典 同上)
品質スコアは、もともと完全に同じ内容の検索の実績で付けられているからです。マッチタイプは、どの検索に出るかを変えるもので、スコアの計算方法は変えません。
4. 実測|5つのアカウントの品質スコア
ここからは、私が運用しているアカウントの実数です。どのアカウントかは伏せ、本数と割合だけを載せます。
Google広告APIで2026年9月26日に集計しました。対象は、キャンペーンと広告グループが有効な検索キャンペーンにある、有効なキーワード(除外キーワードは除く)です。5アカウント・263本です。
品質スコアの分布

| 品質スコア | 本数 |
|---|---|
| 1 | 15本 |
| 2 | 7本 |
| 3 | 28本 |
| 4 | 21本 |
| 5 | 34本 |
| 6 | 11本 |
| 7 | 30本 |
| 8 | 16本 |
| 9 | 2本 |
| 10 | 2本 |
まとめると、1から3が50本(30.1%)、4から6が66本(39.8%)、7から10が50本(30.1%)です。
9と10はほとんどありません。プロが運用しているアカウントでも、166本中4本です。10を目指して手を入れ続けるのは、費用に見合わないことが多いと考えています。
内訳3つの評価

| 内訳 | 平均より上 | 平均的 | 平均より下 |
|---|---|---|---|
| 推定クリック率 | 53本 | 55本 | 58本(34.9%) |
| 広告の関連性 | 79本(47.6%) | 43本 | 44本(26.5%) |
| ランディングページの利便性 | 6本(3.6%) | 61本 | 99本(59.6%) |
広告の関連性は半分近くが「平均より上」でした。キーワードと広告文を広告グループごとに揃える作業(第9回・第16回)ができていれば、ここは取れます。
一方で、ランディングページの利便性は「平均より上」が166本中6本しかありませんでした。広告の運用側で直せる範囲の外にあることが多く、手が付いていないことが多い場所です。
表示が出ているのは、どのスコアのキーワードか
直近30日の表示回数を、スコアの帯ごとに分けました。

| 品質スコア | 表示回数に占める割合 |
|---|---|
| 1から3 | 24.4% |
| 4から6 | 49.3% |
| 7から10 | 18.8% |
| 出ていない | 7.5% |
表示のおよそ半分は、4から6のキーワードから出ていました。直す効果が大きいのは、表示が多くて、スコアが中くらいから低いキーワードです。この順番の決め方は、6章で手順にします。
なお、この割合は5アカウントを合計した値で、表示の多いアカウントの影響を強く受けています。自分のアカウントでは、自分の表で同じように数えてください。
5. 内訳3つの読み方と、直す場所
品質スコアを見たら、次は内訳の3つを見ます。「平均より下」になっているものが、直す場所です。

| 内訳 | 何を表しているか | 直す場所 | 参照する回 |
|---|---|---|---|
| 推定クリック率 | 広告が出たときにクリックされる見込み | 広告文の中身 | 第16回・第17回 |
| 広告の関連性 | 広告が検索の意図とどれだけ合っているか | 広告グループの分け方と広告文の言葉 | 第9回・第14回・第16回 |
| ランディングページの利便性 | クリックした人にとって、飛び先のページが役に立つか | 飛び先のページ | この回 |
(出典 Google広告ヘルプ 品質スコアを使って広告のパフォーマンスを高める5つの方法 2026年9月26日確認)
1つのキーワードで2つ以上が「平均より下」なら、上から順ではなく、ランディングページから直すことをおすすめします。理由は2つです。
- 実測で、いちばん多く「平均より下」になっていたのがランディングページだった
- ページを直すと、そのページに飛ばしているキーワードすべてに効く
推定クリック率が「平均より下」
広告が出ても押されていない状態です。公式ヘルプが挙げている直し方を、私の言葉で並べます。
- 検索した人が知りたいことを、見出しに入れる
- 自社だけの強みを、具体的に書く(送料無料、当日対応など)
- 押したあとに何が起きるかを書く(「見積もりを取る」「無料で試す」など)
(出典 同上)
見出しの役割の分け方と書き分けは第16回、サイトリンクやコールアウトで広告の面積を増やすのは第17回で扱いました。ここでは繰り返しません。
1つだけ、公式ヘルプの大事な注意を足します。広告文を具体的にすると、クリック率は下がるかわりに、コンバージョン率が上がることがあると書かれています(出典 同上)。推定クリック率を上げることが目的ではありません。クリック率が下がっても、問い合わせや購入が増えていれば、その広告文のほうが正解です。
広告の関連性が「平均より下」
検索した言葉と、出ている広告文がずれている状態です。多くの場合、原因は広告文ではなく広告グループの分け方にあります。

公式ヘルプが挙げている直し方は2つです。
- 広告文の言葉を、検索した人の言葉に近づける
- 1つの広告では答えきれないほどキーワードが入っている広告グループを、テーマごとに分ける
(出典 同上)
たとえば「結婚指輪」と「婚約指輪」が同じ広告グループに入っていると、どちらの検索にも同じ広告文が出ます。片方に寄せて書けば、もう片方の関連性が下がります。分ければ、両方に合った広告文を書けます。
広告グループの分け方は第9回、キーワードのまとめ方は第14回で扱いました。関連性が低いときは、広告文を書き直す前に、この2つに戻ってください。
公式ヘルプには、次の一文もあります。広告グループを同じ広告とキーワードのまま別のキャンペーンや別のアカウントに移しても、広告の品質には影響しない、というものです(出典 同上)。アカウントを作り直したら品質がリセットされる、という話は、この書き方からは当てはまりません。
ランディングページの利便性が「平均より下」
★実測でいちばん多かったのがここです。ここは、この回で詳しく書きます。
クリックした人が、飛び先のページで「探していたものがあった」と思えるかどうかの評価です。公式ヘルプが挙げている点を、確認の順番に並べ直しました。

1つ目。検索した内容のページに飛ばしているか。
「フランネル シャツ」で検索した人には、フランネルのシャツのページを見せるべきだ、というのが公式ヘルプの例です(出典 同上)。よくあるのは、全部のキーワードをトップページに飛ばしている状態です。トップページから探してもらう形だと、検索した人は目的のものにすぐたどり着けません。
2つ目。広告に書いたことが、ページにも書いてあるか。
広告に「初回無料」と書いたなら、ページの最初の画面にも「初回無料」が見えていること。広告で約束したことがページで見つからないと、クリックした人はすぐ戻ります。公式ヘルプも、広告の特典や行動を促す言葉にページが対応している必要があると書いています(出典 同上)。
3つ目。スマートフォンで見やすいか。
検索広告は、スマートフォンから押されることが多い広告です。文字が小さい、ボタンが押しにくい、表が横にはみ出す。自分のスマートフォンで、広告から実際に飛んで確かめてください。
4つ目。表示が遅くないか。
ページの表示が遅いと、読まれる前に閉じられます。公式ヘルプも、読み込み速度が購入するか離脱するかを左右することがあると書いています(出典 同上)。
逆に、やらなくていいこともあります。
ページに、検索語句とまったく同じ文言を書く必要はありません。公式ヘルプは「西東京 ペット対応 低予算 ホテル」の検索に、同じ言葉の見出しのページを出す必要はない、と例を挙げています(出典 同上)。言葉を合わせることより、その人の目的に合ったページかどうかです。
ページを自分で直せないとき
ページの修正は、制作会社や社内の別の担当が持っていることがよくあります。その場合でも、広告の側でできることがあります。
公式ヘルプには「サイト自体を変更する権限がなくても、既存のページから最も効果的なものを模索することは可能」とあります(出典 同上)。
具体的には、飛び先を今あるページの中から選び直すことです。トップページに飛ばしていたキーワードを、該当する商品やサービスのページに付け替える。これだけなら、広告の管理画面の中で終わります。
ここまでで、内訳3つのどれが低いかで直す場所が決まりました。内訳の評価を書き写すだけで、直す場所と参照する回が決まる「品質スコア診断シート」を、私のLINEで配布しています。
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6. どのキーワードから直すか
キーワードが多いと、全部を見るのは無理です。実測の結果から、直す順番は次のように決めることをおすすめします。

1. キーワードの表を、期間を直近30日にして表示回数の多い順に並べる 2. 上から20本を見る 3. その中で、品質スコアが6以下のものに印を付ける 4. 印を付けたキーワードの内訳3つを見て、「平均より下」のものを書き出す
書き出したら、同じ内訳が何本に出ているかを数えます。ランディングページの利便性が10本で「平均より下」なら、直すのはページ1つかもしれません。同じページに飛ばしているキーワードがまとめて改善するからです。
逆に、表示の少ないキーワードのスコアは後回しで構いません。スコアが1でも、ほとんど表示されていなければ、費用にも成果にも大きくは響いていません。
直したあとに見る場所
品質スコアには「履歴」の列もあります。
- 品質スコア(履歴)
- ランディングページの利便性(履歴)
- 広告の関連性(履歴)
- 推定クリック率(履歴)
普通の品質スコアの列は「今」の値です。履歴の列は、表の期間に合わせた値になります(出典 Google広告ヘルプ 検索キャンペーンの品質スコアについて 2026年9月26日確認)。さらに、表の分類で「日」を選ぶと、1日ごとの変化が見られます(出典 同上)。

直した日をメモしておいて、その前後で履歴の列を比べてください。比べる相手は過去90日の他の広告主なので、直した翌日にすぐ変わるとは限りません。私は、直してから2週間はそのまま待つようにしています。
7. 広告ランクが足りていないかを見る数字
広告ランクそのものは、管理画面では見られません。ただ、広告ランクが足りているかどうかを推し量る数字はあります。

| 数字 | 分かること |
|---|---|
| ページ上部インプレッションの割合 | 表示のうち、検索結果の上に出た割合 |
| 最上部インプレッションの割合 | 表示のうち、いちばん上に出た割合 |
| 検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク) | 出られたはずの表示のうち、広告ランクが足りずに逃した割合 |
(上の2つの出典 Google広告ヘルプ 広告ランクについて 2026年9月26日確認。3つ目は第7回で紹介した「競合指標」の列です。列の名前は時期で変わることがあります)
3つ目の数字が大きいときは、予算ではなく広告ランクが足りていません。予算を増やしても表示は増えないので、先にこの回の内訳3つを見ます。インプレッションシェアの読み方の全体は第36回で扱います。
公式ヘルプは、検索結果の上に出る割合を上げる方法として2つを挙げています。広告の品質とランディングページの利便性を高めること、入札単価を上げることです(出典 同上)。この講座では、上げる順番は品質が先です。入札単価を上げると1クリックごとの支払いが増えますが、品質を上げれば同じ位置を安く取れる方向に働くからです。
8. つまずきポイント
品質スコアの列がほとんど横棒
完全に一致する検索の実績が足りない状態です。キーワードが長すぎる、配信を始めたばかり、検索の少ない分野、のどれかが多いです。配信して数週間は、横棒のままでも気にしなくて大丈夫です。3章に戻ってください。
マッチタイプを完全一致に変えたのに、スコアが変わらない
変わらないのが正しい動きです。品質スコアは、もともと完全に同じ内容の検索の実績で付いています。マッチタイプはスコアの計算に関係しません(出典 Google広告ヘルプ 検索キャンペーンの品質スコアについて 2026年9月26日確認)。
広告文を直した翌日に見たら、スコアが同じだった
比べている相手は過去90日の他の広告主です。1日で入れ替わるものではありません。直した日を記録して、2週間後に履歴の列で比べてください。
「広告の有効性」が「低い」なのに、品質スコアは高い
別のものです。広告の有効性は、レスポンシブ検索広告の見出しや説明文の材料が足りているかを見る評価で、広告ランクや品質スコアには使われません。第16回で扱ったとおりです。
サイトリンクを増やしたのに、品質スコアが上がらない
アセットは品質スコアには反映されません。公式ヘルプが、品質スコアに反映されないものとして、デバイス、所在地、時間帯、アセットを挙げています(出典 同上)。ただし、広告ランクではアセットの見込み効果が考慮されます(出典 Google広告ヘルプ 広告ランクについて 2026年9月26日確認)。スコアに出ないだけで、順位には効いている可能性があります。
同じキーワードなのに、広告グループによってスコアが違う
広告グループが違えば、出る広告文も飛び先も違うことが多いからです。推定クリック率と広告の関連性は広告文の影響を、ランディングページの利便性は飛び先の影響を受けます。同じキーワードを2つの広告グループに入れている場合は、第15回の重複の話も見直してください。
スコアを上げるためにキーワードを削った
おすすめしません。スコアが低いキーワードでも、コンバージョンが出ているなら残す価値があります。削る基準は成果で、品質スコアではありません。
慣れたらここまで
1つ目。月に1回、内訳3つの「平均より下」の本数を数えます。4章の表を自分のアカウントで作る形です。どの内訳が多いかで、その月に手を入れる場所が決まります。広告文なのか、広告グループの分け方なのか、ページなのか。
2つ目。ランディングページの利便性が低いキーワードを、飛び先のURLごとにまとめます。同じURLに飛ばしているキーワードが並べば、直すべきページが1枚ずつ見えてきます。制作の担当に頼むときも、「このページに飛ばしているキーワード12本で、ページの評価が平均より下」と言えるので、話が早くなります。
3つ目。成果の良いキーワードの品質スコアも見ます。公式ヘルプは、成果の良いキーワードのスコアを見て、広告やページの調整でさらに伸ばせるものを探すことを勧めています(出典 Google広告ヘルプ 品質スコアを使って広告のパフォーマンスを高める5つの方法 2026年9月26日確認)。低いものを直すだけでなく、伸びているものをさらに伸ばす使い方です。
突き詰めるなら
品質スコアを、目標の数字にしないでください。
公式ヘルプは、品質スコアはKPIではないので、最適化したり、他のデータと一緒に集計したりするべきではない、と書いています(出典 Google広告ヘルプ 検索キャンペーンの品質スコアについて 2026年9月26日確認)。
アカウント全体の平均品質スコアを出して、それを毎月の報告で追う、という使い方は、この書き方に合いません。平均は、表示の多いキーワードと少ないキーワードを同じ重さで混ぜてしまいます。この回の実測でも、件数ではなく「平均より下」の本数と、表示の多い帯で見たのはこのためです。
目標にするのは、コンバージョンと1件あたりの費用です。品質スコアは、その数字が悪いときに「どこを直すか」を絞り込むための道具です。道具の目盛りを上げることに時間を使うより、道具が指した場所を直すことに時間を使う。それがこの回でいちばんお伝えしたいことです。
まとめ

- ★品質スコアは広告オークションに使われない診断の数字。順位を決めるのは、検索のたびに計算される広告ランク
- 広告ランクは、出せるかどうかと何番目かの2回使われる
- 品質が高いほど、一般的にクリック単価は低くなる
- キーワードの画面で、品質スコアと内訳3つの列を足して見る
- 比べる相手は、過去90日に同じ検索で出た他の広告主
- 横棒は、完全に一致する検索の実績が足りない状態。実測では263本中97本
- マッチタイプを変えても、品質スコアは変わらない
- ★実測でいちばん多い弱点はランディングページの利便性。166本中99本が平均より下
- 表示回数の多い順に並べ、スコア6以下の内訳を見て、同じ内訳をまとめて直す
- 直したら、履歴の列を日ごとに出して2週間後に比べる
- 品質スコアを目標にしない。目標はコンバージョンと1件あたりの費用
「品質スコア診断シート」は、内訳3つの評価の書き写し欄、直す場所と参照する回の早見表、ランディングページの4つの確認、直した日と2週間後の比較欄をまとめています。
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次のレッスン
第23回は、1日の予算と学習期間です。1日の予算の決め方と、設定を変えたあとに成果が揺れる期間の扱い方を取り上げます。
→ 第23回 1日の予算と学習期間
この講座の全42回の一覧は、講座トップにまとめています。 → Google広告マスター講座トップ


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